リヤセクションはスリムなL字型LEDテールライトと新設計バンパーを装備

キア ストニック 改良新型プロトタイプ スパイショット

ヨーロッパではコンパクトクロスオーバーへの需要が高まり続けており、自動車メーカーは競争が激化する市場で差別化を図るために、より一層の努力を迫られている。キアは、今年初めにEVクロスオーバーの「EV2」を既にプレビューしており、今回、より馴染みのある車名に再び焦点を当てる。老朽化が進むストニックは、競争の激しいBクラスSUV市場で存在感を維持するため、大幅なリニューアルを受ける予定だ。

キア ストニック 改良新型プロトタイプ スパイショット

2017年に発売されたストニックは、ハッチバックのRioとプラットフォームを共有しており、2020年にはマイルドハイブリッド技術と控えめなデザインディテールを導入した軽微なアップデートが実施された。そして今、外観と技術性能の両面でキアの電気自動車ラインナップに近づくため、より抜本的な改良が予定されているのだ。

ドイツで開発テスト中に捉えたプロトタイプは、重厚なカモフラージュが施されているが、フロントには、キアの現在のデザイン言語の特徴である縦に積み重ねられたヘッドライトが、新形状のグリルと並んで配置されているこがわかる。

サイドビューでは、シルエットはほとんど変わっていないため、グリーンハウスとボディパネルは継承されることが示唆されている。しかし、リヤセクションでは、待望の刷新を受けているようだ。EV5を彷彿とさせるスリムなL字型LEDテールライトと、新設計されたバンパーにより、約8年前のモデルデビュー以来ほとんど変化のなかったテールゲートがリフレッシュされていることがわかる。

キャビン内では、単一のハウジング内にデュアルスクリーンを備えた、同ブランド最新のデジタルコックピットが搭載される見込みだ。よりモダンなユーザーインターフェイス、拡張されたコネクティビティオプション、そしてアップグレードされた運転支援システムなどが期待されているほか、魅力を高めるために、新しい内装オプションも提供すると見られる。

また、現行ストニックは、ライフサイクル終了が近づいていることから、この機会にシャーシを刷新し、乗り心地とハンドリング性能を全体的に向上させる可能性がある。エンジンには、マイルドハイブリッドの1.0L 3気筒ターボチャージャーエンジンが復活すると予想されており、排出ガスと燃費を向上させるための改良が加えられる可能性があるという。

同社は改良型ストニックの正式デビュー時期を発表していないが、2026年中に欧州のショールームに登場すると予想されており、近日発売予定の完全電気自動車EV2とは異なる内燃機関搭載モデルとして位置付けられている。