
ホンダのタイプR部門は、歴史上最高峰の自然吸気エンジンを数々搭載してきたが、いよいよEV化への動きを見せているようだ。

欧州では、ホットハッチのシビック・タイプRが販売終了となるため、少なくとも、当面はタイプRブランドが今年で終了となる。
しかし、ホンダは、このスポーティなブランドがEV時代においても生き続けることを強く示唆していのだ。
新型プレリュード発表会で、Auto Expressの取材に応じたプレリュードのプロジェクトリーダーであり、11代目シビック(e:HEV含む)の開発責任者である山上智之氏は、「タイプRは市場の需要次第で、将来どんなモデルにもなり得る」と述べ、「タイプRはターボチャージャー付きのパワートレインに依存しない」と付け加えたようだ。
これは、現行型シビック・タイプRの2.0リッターターボエンジンを指しているが、将来EV化されることを示唆していると言っていいでだろう。
山上氏は、タイプRの電動化の可能性について具体的には触れず、ホンダにとって「タイプRのブランドは、ダイナミックな特性を最大限に高める能力のことです」と改めて強調したようだ。
これは、動力源に関わらず、将来も継承されていく要素だと思われる。
ホンダのEVでは、大型セダンとミッドサイズSUVの2車種からなる「0シリーズ」を開発中で、同ブランドの新型EVプラットフォームから派生する7車種のうちの最初のモデルとして、2026年に生産開始予定だ。
EVモーターは最大約480psを発揮する見込みだが、ホンダは高性能バージョンの計画をまだ明らかにしていない。
コンパクトな高性能電気自動車市場は徐々に台頭し始めており、ヒョンデは「アイオニック5N」で魅力的な高速EVの開発が可能であることを初めて証明し、アルピーヌ「A290」は最近英国で発売された。
また、かつて「ニュルFF最速」でしのぎを削った「メガーヌR.Sトロフィー」のEV化も噂されているが、タイプRも高性能コンパクトEV時代に備え、すでに開発段階に入っているかも知れない。





