3代目アウディQ5
アウディのDセグメントSUVであるQ5シリーズは、初代が2008年にデビュー。2016年のモデルチェンジまでに160万台を販売した。2016年に登場した2代目は110万台を販売し、2025年、満を持して3代目がリリースされた。
新型Q5では新世代内燃機関プラットフォーム「PPC」を同社のSUVとしては初めて採用。完全な電動走行も可能な「48V MHEV plus」マイルドハイブリッドシステムが全モデルに搭載されたのもトピックスだ。
3代目はボディサイズは全長こそ＋35mmの4715mmとなったものの、1900mmの全幅は変わらず、全高は-10mmの1655mm、ホイールベースは-5mmの2820mmとなった（SUV）。
スポーツバックは全長4715mm（＋20mm）、全高1650mm（-10mm）以外はSUVと同様のサイズ。傾斜の強いリヤゲートで印象こそ異なるが、サイズ的にはそれほど大きな違いはない。
また、デジタルライトシグネチャーが最大8パターンから選択可能なデジタルOLEDリヤライト（第2世代）を採用。さらに、ブレーキ時にはハイマウントストップランプに加えリヤウインドウプロジェクションライトでブレーキランプの点灯をより後続車にわかりやすくなったそうだ。
インテリアではメーターからセンターコンソールまでひと続きのOLEDパノラマディスプレイが印象的。さらにパッセンジャーディスプレイも用意され、助手席でもインフォテインメントなどが操作できる。
エンジンはQ5が2.0L直列4気筒ガソリンターボ、2.0L直列4気筒ディーゼルターボの2種類が用意され、スポーツモデルのSQ5には3.0L V型6気筒ガソリンターボが搭載される。トランスミッションは全車7速DCTのSトロニック、駆動方式はAWDのクワトロ仕様となっている。
「48V MHEV plus」マイルドハイブリッドシステムは、最大18kWnのブーストパワーを生成。回生システムでは最大25kWをバッテリーに回生することができる。
なお、WLTC燃費は2.0Lガソリンターボが14.5km/L、2.0Lディーゼルターボが16.3km/L、3.0L V6ガソリンターボが12.7km/Lというカタログ値になっている。
ラインナップと価格
新型Q5シリーズのグレードは「アドバンスド」と「Sライン」に加え、スポーツグレードのSQ5が用意され、それぞれにSUVとスポーツバックの2種類のボディバリエーションが設定されている。
価格は最もベーシックな2.0L直列4気筒ガソリンターボのQ5TFSIクワトロ150kWアドバンスドの760万円から、トップグレードのSQ5スポーツバックの1058万円という設定。
新型Q5は、初めてアウディの購入を検討する層に向けて、ベースグレードが戦略的な価格設定になっている。ドイツ御三家では、BMW X3もメルセデス・ベンツGLCもエントリーグレードから800万円を超えるため、新型Q5がディーゼルモデルでも700万円台というのは非常に競争力が高いと言えるだろう。
さらに、新型Q5発売記念モデルとして、限定車「edition one」をQ5とQ5スポーツバックにグローバルで合計300台用意されている。エンジンはのディーゼルのみで、装備が充実したSラインをベースに専用のエクステリアやアルミホイールなど、魅力的な内容になっている。
