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今日は何の日?

■誕生50周年記念の特別なカローラ登場

2016(平成28)年8月5日、トヨタは初代「カローラ」の誕生50周年を記念した特別仕様車「ハイブリッドG“50リミテッド”」をオートモビル・カウンシル2016で展示した。11代目カローラ 「アクシオハイブリッド」をベースに初代カローラの赤いシートを再現させ、同年9月1日より500台限定で販売された。

トヨタ・カローラ50周年記念車「カローラ・ハイブリッドG“50リミテッド”」
オートモビル・カウンシル2016で展示された初代「カローラ」の誕生50周年を記念した特別仕様車「カローラ・ハイブリッドG“50リミテッド”」と初代カローラ

サニーに対抗して排気量を100ccアップし登場したカローラ

初代「カローラ」
1966年に誕生した初代「カローラ」。モータリゼーションをけん引した小型大衆車

後に大衆車元年と呼ばれた1966年、最初に登場したのは同年4月にデビューした日産の「ダットサン・サニー」だった。発売後、サニーは市場から高い評価を受け、その年の12月には月販台数が1万台の大台を突破し、5ヶ月で3万台を超える販売を記録し、大衆車市場をリードした。

初代カローラの主査、長谷川龍雄氏
初代カローラの主査、長谷川龍雄氏

カローラは、サニーから遅れること約半年、1966年11月5日にデビューした。1961年に誕生した小型大衆車パブリカよりも、ユーザーの上級志向に応える大衆車となることがカローラの使命だった。

初代カローラが搭載していた1.1L 直4エンジン
初代カローラが搭載していた1.1L 直4エンジン

カローラは、“プラス100ccの余裕”というキャッチコピーとともに、サニーより100cc排気量が大きい最高出力60ps を発揮する1.1L直4 SOHCエンジンを搭載。スタイリングは、当時最先端のセミファストバックが採用された。

初代カローラ デラックス1100のリヤビュー
初代カローラ デラックス1100のリヤビュー

“80点+α”という開発コンセプトのもと、すべての性能をバランスさせたカローラは、サニーより後発ながら販売台数でサニーを凌ぎ、大衆車トップの座を奪取したのだ。

車両価格は、43.2万円(スタンダード)/49.5万円(デラックス)。ライバルのサニーは、41万円(スタンダード)/46万円(デラックス)だった。ちなみに当時の大卒の初任給は、2.5万円(現在は約23万円)程度、単純計算すれば現在の価値でスタンダードが約400万円に相当する。

ダウンサイジングして日本専売車となった11代目

その後カローラは、長い歴史の中で徐々に大きく上級化した。2012年5月にモデルチェンジしてデビューした11代目カローラは、先代同様セダンは「カローラアクシオ」、ワゴンは「カローラフィールダー」を名乗った。

11代目カローラ「カローラアクシオ(セダン)」
2012年にデビューした11代目カローラ「カローラアクシオ(セダン)」

プラットフォームをひとクラス下のヴィッツ用とし、ホイールベースはそのままで全長とエンジンをダウンサイジングして、国内向けに最適な本来のカローラへの原点回帰を図ったのだ。開発テーマである“大人4人が、安心・安全、快適に長距離を移動できるミニマムサイズのコンパクト車”を掲げ、コンパクトカーのような扱いやすさと、広い室内と荷室空間が魅力だった。

11代目カローラ「カローラフィールダー(ワゴン)」
2012年にデビューした11代目カローラ「カローラフィールダー(ワゴン)」

アクシオのエンジンは、先代の1.8L/1.5Lから1.5L/1.3Lにダウンサイジング。フィールダーについては1.8L/1.5Lエンジンを継続。1.5Lエンジンには新開発のSuper CVT-iが組み合わされ、走行性能と燃費性能ともに向上。トランスミッションはCVTの他に5速MTも選べ、駆動方式は2WD(FF)と4WDが用意された。

2013年8月には、カローラ初のハイブリッドモデルが、アクシオとフィールダー両方に追加された。

●カローラ50周年記念特別仕様車が500台限定で販売

トヨタ・カローラ50周年記念車「カローラ・ハイブリッドG“50リミテッド”」
カローラ誕生50周年を記念した特別仕様車「カローラ・ハイブリッドG“50リミテッド”」

2016年8月のこの日、“オートモビル・カウンシル2016”に展示された「カローラ」誕生50周年記念車「カローラ・ハイブリッドG“50リミテッド”」は、上記の11代目カローラのアクシオハイブリッドをベースに、初代カローラの特徴である赤いインテリアやシート、“花冠エンブレム”などが再現された。

トヨタ・カローラ50周年記念車「カローラ・ハイブリッドG“50リミテッド”」
カローラ誕生50周年を記念した特別仕様車「カローラ・ハイブリッドG“50リミテッド”」
初代カローラ
初代カローラ

最大の特徴である赤のスポーツシートは、初代カローラの赤色を忠実に再現し、シートをはじめとする内装に採用するとともに、ブラックと組み合わせてモダンでありながらスポーティな室内空間が実現された。また、花冠エンブレムをシートの背もたれやリヤの車名エンブレム下に配置して特別感をアピールした。

トヨタ・カローラ50周年記念車「カローラ・ハイブリッドG“50リミテッド”」
カローラ誕生50周年を記念した特別仕様車「カローラ・ハイブリッドG“50リミテッド”」の室内。初代カローラの赤を再現
初代「カローラ」の赤基調の室内
初代「カローラ」の赤基調の室内
特別仕様車 HYBRID G“50 Limited”スポーツシート
特別仕様車 HYBRID G“50 Limited”スポーツシート

一方エクステリアについては、フロントロアグリルをドットパターンとしたほか、Bi-Beam LEDヘッドランプを装備。タイヤサイズは185/55R16で、16インチアルミホイールとの組み合わせでスタイリッシュさが強調された。

ボディ色は、ホワイトパールクリスタルシャインとブラックマイカの2色が設定された。

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1966年の発売以来、カローラシリーズの世界累計販売台数は、1982年に1000万台、1994年2000万台、1997年には単一モデルの販売台数でフォルクスワーゲン「ビートル」を抜いて世界No.1となり、50周年特別仕様車「カローラ・ハイブリッド“G50リミテッド”」が発売された2016年8月には、累計販売台数は約4400万台に達していた。保守的なイメージの強かったカローラだが、現行モデルにはセダンだけでなく、SUVやツーリングワゴン、コンパクトスポーツなど取り揃えて、市場のニーズに応えている。これが長くトップを維持している要因であろう。
毎日が何かの記念日。今日がなにかの記念日になるかもしれない。

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