走りパワフルなCVTを設定 日常使いに便利な機能も充実

会社をまたいで複数メーカーへの供給(OEM)を行なっている車種はいくつかあるけれど、根本的には今の日本において新車で買える軽トラックは2モデルしかない。ひとつはスズキ・キャリイ、そしてもうひとつがここで紹介するダイハツ・ハイゼットトラックだ。

エクステリア

軽トラックは、限られた短い全長の中でどれだけ荷室長を確保できるかが重要。そのため前輪をシートの下に配置するキャブオーバースタイルとしている。最小回転半径は3.6m。

いずれもエンジンの上に座るパッケージングは同様だし、軽自動車は車体サイズの規定があるので大きさは同じ。それにともなって荷台の大きさや積載性能力も〝ほぼ同じ〞だ。ただ、両者で大きく異なる部分がある。それはトランスミッションとキャビンを大型化したモデルのパッケージだ。

インストルメントパネル

シフトレバーの前方にはノートや1ℓの紙パックが収まるポケットを備えるなど、小物を置くスペースがたくさん用意された、使い勝手最優先の設計。メーター脇のドリンクホルダーは600㎖のペットボトルが置ける。

トランスミッションはATやMTに加えてCVTが選べるのがハイゼットトラックのキャリイにはない特徴。加速は変速ショックがないのに加えてパワーやトルクのピークを有効に活用できるのも無段階変速のメリットと実感できる。

居住性

シートはコンパクトに収めることを重視した簡易的な構造。ドライバーに対してハンドル位置が低いなど運転姿勢は独特だ。運転席のスライドは備えるが、ハンドル調整機能はない。

キャビンを後方へ延長して室内を広くしたタイプはハイゼットトラックでは「ジャンボ」と呼ぶ。キャリイの同様モデル「スーパーキャリイ」よりもキャビン延長が短く、そのぶん荷室長を広く確保。「荷物はあまり積まない」と言うのであればスーパーキャリイの方が相性が良いけれど、「キャビンにも荷物置き場が欲しいけれど、荷室もあまり短くしたくない」と言うのであればハイゼットジャンボの方が良いだろう。

うれしい装備

助手席の背もたれを前へ倒せば、荷物置き場やテーブルとして活用可能。冊子が入るポケット付き。
CVT車の4WDは電子制御式。「常時4WD」と自動で4WDとなる「4WDオート」を切り替えできる。
月間販売台数      6487台(24年7月~12月平均値)
現行型発表       14年9月(マイナーチェンジ 21年12月)
WLTCモード燃費     16.5㎞/ℓ※CVT車(MR) 

荷室

またハイゼットトラックは、非接触式キーなどの便利機能がキャリイよりも充実しているのも魅力だ。

※本稿は、モーターファン別冊 ニューモデル速報 統括シリーズ Vol.166「2025年 最新軽自動車のすべて」の再構成です。

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