当面は「インテグラ」および「インテグラ タイプS」がその魂を継承する?

アキュラ TL

アキュラTLは、1995年に「ビガー」に代わり発売、初代、2代目までは「インスパイア/セイバー」として日本でも発売されていた。2014年に生産終了したが、「TLX」が後継モデルとして登場、2021年からは、現行型となる第2世代が販売されている。

アキュラ TLX

そして誕生30周年を迎える「TL/TLX」は、7月で生産終了となる。アキュラは、消費者がクロスオーバーSUVに傾倒したことによる販売不振がTLXの終焉の要因だと説明している。

すぐに直接の後継モデルは導入されないが、当面は「インテグラ」および「インテグラ タイプS」がその魂を継承するということだ。

アキュラが昨日2026年型インテグラを発表した際、エントリーレベルのリフトバックモデルである販売台数がTLXの3倍以上となった。一方、今年前半の6ヶ月間におけるTLXの販売台数は、3634台に留まっている。

そして今、アキュラブランドは、TLXの生産終了を発表した。アキュラはこの決定により、「お客様の進化するニーズと自動車業界の変化により適切に対応できるようになる」と述べている。

当面は、人気のクロスオーバー「ADX」と、間もなく電動クーペSUVとして復活する「RSX」に注力を注ぐようだ。また、「数々の賞を受賞したインテグラは、スポーティで高性能なセダンというアキュラの伝統を引き継いでいきます」と付け加えている。

セダンがまた一つ消えていくのはいつも寂しいものだが、TLXの終焉は驚くべきことではない。同社は2015年に4万7080台を販売したが、2019年には2万6548台にまで落ち込んでいる。パンデミックの影響で販売が急落し、そこから急速に販売台数は落ち込んでいるのだ。同ブランドは、「TLXとその前身であるTLは、過去30年間の大部分においてアキュラブランドの礎であり、北米で100万台以上を販売しました」と述べている。しかしながら、同社は「消費者がクロスオーバー・ユーティリティ・ビークル(CUV)にますます目を向けるようになったため、販売台数は緩やかながらも着実に減少しています」と認めている。

TLXのパワートレインは、最高出力276PS/203kWを発揮する2.0L直列4気筒ターボチャージャーエンジン、最高出力360PS/265kW、最大トルク479Nmを発揮する強力な3.0L V6ツインターボエンジンの「タイプS」をラインアップしている。

2020年代の終わり頃までには、アキュラセダン史上最も強力なBEVセダンが登場するとも噂されている。スクープ班では、こちらの情報も随時お伝えして行く。