スカラロボットを中心とした本物の産業用ロボットを提供。生徒たちは基本操作から軌道制御まで、実習を通じて現場で求められるスキルを習得
今回の寄贈は、浜松城北工業高校からの「より実践的なロボット教育環境の整備をしたい」という要望に応えるもの。電子機械科2年生の必修科目実習において、ヤマハ発動機の産業用ロボットに触れ、学び、操作する機会を提供することを目的としている。スカラロボットを中心とした本物の産業用ロボットを提供し、生徒たちは基本操作から軌道制御まで、実習を通じて現場で求められるスキルを習得する。
『マイスターハイスクール事業』は、文科省の『次世代地域産業人材育成刷新事業』に基づき、2022年度から3年間、浜松城北工業高校を指定校として実施されてきた。今年4月からは“自走化フェーズ”へ移行し、持続的な運営体制の構築が進められている。同社は産業界の管理機関として参画し、ロボティクス実習や課題研究を通じて人材育成を支援。2023年には課題研究用の産業用ロボットを寄贈しており、今回が2回目の寄贈となる。

寄贈式には、静岡県教育委員会の小野田教育監、浜松市産業部の小倉課長補佐、浜松城北工業高校の寺田校長をはじめとする来賓の方々が出席。ヤマハ発動機からはロボティクス事業部の有本営業統括部長が代表として出席し、寄贈目録の贈呈と感謝状の授与を受けた。
マイスターハイスクール事業においては、ヤマハ発動機社員が講師として城北工業高校に赴任し、授業支援を行なうなど、教育現場との継続的な連携が進んでいる。今回の寄贈に際しても、当該社員が準備段階からプロジェクトに参加していたという。

また、同日午後には『ロボティクス実習』(7月21日~25日実施)の最終日成果報告会も開催され、生徒たちが5日間の学びの成果を発表。実習ではSMT(表面実装機)・FA(自動化ロボット)の開発・品質保証・CS(カスタマーサービス)・製造業務などを座学・実習を通じて体験し、ロボティクス分野への理解を深めた。
このマイスターハイスクール事業の取り組みを契機に、同校卒業生がヤマハ発動機に多数入社し、現在ロボティクス事業部で活躍中とのこと。ヤマハ発動機ロボティクス事業部では、今後も地域・教育機関・行政との連携を通じて、次世代エンジニアの育成と地域産業の発展に貢献していくという。
