「Fastport eQuad」
Fastport eQuadは、ライダーがペダルを漕ぐ力を原動力とし、それを電動アシストで補助する1人乗りの配送用マイクロモビリティだ。ライダーのペダル操作を電子的に動力に伝えるペダル・バイ・ワイヤ方式と、ペダル操作を電力で補助するペダルアシスト駆動システムを組み合わせ、力強く滑らかで静粛性の高いゼロエミッション走行を実現している。自転車レーン※2での走行を想定して設計されており、複雑な交通環境や渋滞が多い都市部での物流のスピードや効率性の向上が目指されている。2026年夏に本格的な量産が開始される予定。
Fastport eQuadは、洗練されたデザインであることはもちろん、実際の使用環境における周囲との調和にも配慮して設計されている。自転車をモチーフにしながら、周囲の通行者や道路環境を直感的に認識できるよう、透明素材を効果的に取り入れたデザインを採用。クリアなフロントガラスは、ライダーの視界を確保すると同時に、外部からも運転席が見えるようになっている。また、透過性のあるコンテナを採用することで、Fastport eQuadのボリューム感が視覚的に軽減されている。

「EV Fun Concept」
EV Fun Conceptは、ホンダ初のスポーツモデルの電動二輪車で、次世代の電動モーターサイクルとして、静かに走り抜ける新しい感覚と、電動ならではのエモーショナルなライディングフィールの実現を目指し、現在開発が進められている。ホンダの長年にわたる二輪車開発の技術が実現する高次元の「走る・曲がる・止まる」の性能に加えて、電動による静かで振動のない新しい乗り味や、固定式バッテリーが実現するスリムで扱いやすい車体パッケージによって、ガソリン車とは異なる新しいエモーショナルな体験が提供される。ホンダ二輪車初の固定式バッテリーを搭載した中型排気量帯相当のネイキッドタイプのスポーツモデルとして、2025年度中に投入が予定されている。
EV Fun Conceptは、静かで圧倒的な加速力と軽快な走行性能を表現するため、スリムでシームレスなデザインを採用。ガソリンタンク部分のボリュームを抑え、ダイナミックな水平基調のシルエットを実現。カテゴリーにとらわれないコンセプトにまとめられている。

「EV Urban Concept」
EV Urban Conceptは、Hondaが考える都市型電動モビリティとして、ありたい姿をゼロから再構築したコンセプトモデルだ。直感的なHMI(ヒューマン・マシン・インターフェース)を持ち、ソフトとハードが融合した、新しい体験ができるモビリティである。ホンダの電動二輪車のデザインダイレクション「Precision of Intrinsic Design」に基づき、機能を研ぎ澄ますことで生まれる、本質的かつ精緻なスタイリングデザインが目指されている。都市の景観に溶け込むミニマルで洗練されたスタイリングで、ソフトとハードの融合によって新しいUXを提供し、人や社会と協調・共鳴していく近未来のモビリティの姿が具現化された。

「電動過給機付きV型3気筒エンジン」
ホンダは、二輪車として世界で初めて※3「電動過給機」を搭載したV型3気筒エンジンを新たに開発している。エンジン回転数に関わらず任意に過給をコントロールすることで、低回転からハイ・レスポンスなトルクデザインを実現している。加えてスペースが限られている二輪車において、過給機の冷却に使うインタークーラーを必要としない設計とすることで、配置の自由度の高さを生かしたマスの集中化と、軽量化にも貢献している。
ホンダが二輪領域で挑戦を重ねてきた技術革新の軌跡と、世界初となる電動過給機搭載V型3気筒エンジンの開発過程を描いた映像は、全体的にリズム感のある構成としながら意図的に映像を乱すグリッチノイズ演出が視聴者の好奇心と期待を喚起する。実機の電動コンプレッサー音を使用した終盤のシーンは、商品の実用化に向けて開発していく中での高揚感と、未来のライディング体験への期待を呼び起こすような表現が目指されている。
【注釈】
- レッド・ドット・デザイン賞は1955年に設立された、世界的に権威あるデザインに関する賞の一つ。主催はドイツ・エッセンを拠点とするノルトライン・ヴェストファーレン・デザインセンター。プロダクトデザイン部門は51カテゴリーに分けられ、主に工業製品を対象に、デザインの革新性、機能性、耐久性、人間工学など9つの基準から審査されます
- 米国・欧州の交通制度におけるもので、日本における定義とは異なる可能性があります
- Honda調べ
