第1回:アメリカ製コンパクトカーの歴史をイベント参加車で振り返る
2025年2月9日に本牧山頂公園で開催された『24th HOT ROD RAZZLE DAZZLE』にエントリーしていたナッシュ「メトロポリタン」と「ランブラー」。日本ではあまり知られていないアメリカンコンパクトカーの歴史を、振り返る。
え!? アメリカでコンパクトカーを!? GM・フォード・クライスラーじゃないアメ車メーカーの興亡……ナッシュ?カイザー?いくつ知ってる? | Motor-Fan[モーターファン] 自動車関連記事を中心に配信するメディアプラットフォーム知られざるアメリカンコンパクトカーの世界 オイルショック以前のアメリカ車と言えば、全長5mを超える巨大なボディに、パワフルな大排気量V8エンジンを搭載し、重い車体に柔らかいサスペンションとフカフカの分厚いクッションのシー […]
https://motor-fan.jp/article/783567/
【メトロポリタンとナッシュのコンパクトカー vol.1】
第2回:フルフラットシートの先駆け「ベッド・イン・ア・カー」
ナッシュはなんと第二次世界大戦前の1936年に、長距離移動の休憩用に今で言うところのフルフラットシートを可能した「ベッド・イン・ア・カー」を設定した。「恋愛仕様」を謳ったホンダS-MXに先駆けること60年、これがピューリタン的な倫理観の色濃く残る当時のアメリカ社会で「ナッシュは逢い引き用の移動ホテルを作るのか!」との批判を浴びることになる。
フルフラットシートは車中泊か恋愛仕様か!? ホンダS-MXの源流はアメリカンメーカー「ナッシュ」の"ベッド・イン・ア・カー"だった! | Motor-Fan[モーターファン] 自動車関連記事を中心に配信するメディアプラットフォームGM5代目社長が興した高品質を謳った独立メーカー 1950年代前半のアメリカ製コンパクトカーをリリースしたメーカーのうち、最も成功を収め、長年に渡って独立メーカーとして地位を保ち続けたのが「ナッシュ・モーターズ」だった。 […]
https://motor-fan.jp/article/783585/
【メトロポリタンとナッシュのコンパクトカー vol.2】
第3回:家電メーカーと合併! 新技術を次々と投入した革新のクルマづくり
創業社長が退任し、その後任は大手家電メーカー「ケルビネーター」の社長が就任。両社は合併し「ナッシュ・ケルビネーター」となる。その相乗効果により、現代に通じるクルマ用ヒーターシステム、オートマチックとラン主ミッションの採用、11.9km/Lという当時としては最高レベルの好燃費、やはり当時最高レベルのCd値0.43というエアロボディなど、次々と新技術を投入し、ナッシュは黄金時代を迎える。
前輪までボディで覆っちゃう!? 空力を追求しすぎたエアロボディや近代的自動車用ヒーターを開発!家電メーカー社長のクルマ作り | Motor-Fan[モーターファン] 自動車関連記事を中心に配信するメディアプラットフォーム創業社長ナッシュが引退して家電メーカー社長メイソンが後任となる 1937年、創業以来ナッシュ・モーターズのトップとして指揮を取り続けてきたチャールズ・W・ナッシュは70歳を超える高齢ということもあって、ついに社長退任を決 […]
https://motor-fan.jp/article/783617/
【メトロポリタンとナッシュのコンパクトカー vol.3】
第4回:ピニンファリーナを起用!プレミアムコンパクト路線で成功
すでにアメリカの自動車市場は”ビッグスリー”が牛耳って久しい。ナッシュは、そのビッグスリーとの直接対決を避け、コンパクトカー市場で存在感を高めることを目指す。しかし、安価なエコノミーカーではなく、高品質な”プレミアムコンパクト”を打ち出す。その戦略は功を奏し、フォードのV8モデルよりも高価にも関わらず好調なセールスを記録。さらに、ピニンファリーナにデザインを依頼したニューモデルで、ラインナップの強化を図るのだが……。
主力車種のモデルチェンジにピニンファリーナを起用!フォードV8より高いのに売れるコンパクトカー!? ナッシュのプレミアムコンパクト戦略 | Motor-Fan[モーターファン] 自動車関連記事を中心に配信するメディアプラットフォーム女性の社会進出を見据えてコンパクトカー開発に力を注ぐ 会長兼CEOのジョージ・W・メイソンはこれまで取りこぼしてきた需要を掬い上げ、商圏を下方に拡大することを目的に、1950年に「エアフライト」を採用したコンパクトカーの […]
https://motor-fan.jp/article/783705/
【メトロポリタンとナッシュのコンパクトカー vol.4】
第5回:イギリスのヒーレーと組んで量産スポーツカーの販売を目指す
ナッシュは、さらにビッグスリーのいないニッチマーケットを狙って量産スポーツカーの販売を画策し、イギリスのヒーレーと共同開発する。これまでアメリカ製スポーツカーは少量生産モデルのみであったが、このナッシュとヒーレーの開発したナッシュ・ヒーレー・シリーズ25が戦後アメリカで3番目、GMのシボレー・コルベットに先駆けること2年、初の量産スポーツカーとして誕生する。
シボレー・コルベット誕生より2年も早かった!? ナッシュはヒーレーと組んでビッグスリーに先駆けて量産スポーツカーを作る! | Motor-Fan[モーターファン] 自動車関連記事を中心に配信するメディアプラットフォームビッグスリーが手掛けてこなかったスポーツカーを開発 第二次世界大戦後の社会は女性の社会進出が進むと考えた会長兼CEOのジョージ・W・メイソンの発案により、コンパクトカー市場に経営資源を注いだナッシュ=ケルビネーター社は、 […]
https://motor-fan.jp/article/784234/
【メトロポリタンとナッシュのコンパクトカー vol.5】
第6回:ナッシュ×ヒーレーのスポーツカーはル・マン24時間でも活躍
ピニンファリーナ原案のデザインで、ヒーレーのシャシーにナッシュのエンジンを搭載する米英伊の合作量産スポーツカー「ナッシュ・ヒーレー」は、レース用に改造したモデルでル・マン24時間やミッレミリアといったレースにも参戦、好成績を残す。市販モデルも優れたスペックを備え、いよいよ市場に投入されることになる。
ル・マン24時間でも活躍!!『ナッシュ・ヒーレー』はACコブラより10年も早かったアメリカエンジン×イギリスシャシーのスポーツカー! | Motor-Fan[モーターファン] 自動車関連記事を中心に配信するメディアプラットフォームヒーレーとメイソンの偶然の出会いから始まった米英共同によるスポーツカー開発 1949年12月、サウサンプトン発ニューヨーク行きの豪華客船クィーンエリザベス号の船上で偶然の出会いからナッシュ=ケルビネーター社の会長兼CEO […]
https://motor-fan.jp/article/784235/
【メトロポリタンとナッシュのコンパクトカー vol.6】
第7回:ジャーナリスト絶賛!しかしアメリカ人はハイパワーV8に夢中
高性能とレースでの実績を引っ提げてパリサロンで華々しくデビューしたナッシュ・ヒーレーは、モータージャーナリストがこぞって絶賛。さらに人気歌手に1号車を贈るなど積極的なプロモーションも展開された。しかし、スポーツカー不毛の地であったアメリカでは、ハイパワーのV8エンジンを搭載した改造車「HOTROD(ホットロッド)」が人気をい集めており、高価な根付けと相まってナッシュ・ヒーレーの販売は低迷。早々にマイナーチェンジが図られるのだが……。
ジャーナリスト大絶賛!ナッシュ×ヒーレーのスポーツカーは売れたのか!? でもアメリカ人はハイパワーV8エンジンとホットロッドに夢中 | Motor-Fan[モーターファン] 自動車関連記事を中心に配信するメディアプラットフォーム市販化に動き出したアメリカ初の量産スポーツカー ナッシュ=ケルビネーター社から破格の好条件でエンジン供給を受けたドナルド・ヒーレーは、1950年1月から新型スポーツカーのナッシュ・ヒーレー・シリーズ25の開発に着手した。 […]
https://motor-fan.jp/article/784293/
【メトロポリタンとナッシュのコンパクトカー vol.7】
第8回:ビッグスリーの追撃に遭いコルベットとサンダーバードに惨敗
出だしからつまづいてしまったナッシュ悲願のスポーツカー、ナッシュ・ヒーレー。マイナーチェンジでテコ入れを図るも逆にコストアップが販売価格を押し上げ、積極的なプロモーションの効果も薄く販売は低迷。そこに、ビッグスリーから、GMがシボレー・コルベット、フォードがサンダーバードを発売されたことが追い討ちになり、ついにナッシュはナッシュ・ヒーレーの販売を終了する。デビューから4年間の販売台数は、わずか506台にとどまったという……
『スーパーマン』や『麗しのサブリナ』にも出演したナッシュ・ヒーレー……しかしシボレー・コルベットとフォード・サンダーバードに惨敗 | Motor-Fan[モーターファン] 自動車関連記事を中心に配信するメディアプラットフォーム販売直後の予想外の低迷に僅か1年でのマイナーチェンジにより捲土重来を図る 1950年10月のパリサロンで発表されたナッシュ・ヒーレー・シリーズ25は、前評判の高さと、その年のル・マン24時間耐久レースでの活躍から大いに期 […]
https://motor-fan.jp/article/784296/
【メトロポリタンとナッシュのコンパクトカー vol.8】
ナッシュはアメリカ市場において”プレミアムコンパクト”で成功したものの、欧州流スポーツカーの導入失敗で大きな痛手を追った。それは、いよいよビッグスリー以外の独立系アメリカ自動車メーカーが、さらに厳しい時代へと突入していく予兆となったのである。はたして、アメリカのコンパクトカーメーカーであるナッシュの運命や?
シリーズ後半に続く。