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今日は何の日?

■内外装をドレスアップした3代目エルグランド・ライダー

2010(平成22)年8月18日、日産自動車から関連会社オーテックジャパンが手掛けた3代目「エルグランド」をベースにしたカスタムカー「エルグランド・ライダー」が発売された。エルグランド・ライダーは、エルグランドの内外装をドレスアップしたモデルであり、初代エルグランドから設定されこれが3代目となる。

日産「エルグランド・ライダー」
2010年にデビューした3代目「エルグランド・ライダー」

高級ミニバンという新たなジャンルを開拓したエルグランド

1997年5月、ファーストクラスのミニバンを目指し日産のエルグランドがデビューした。フロントマスクはグリルおよびヘッドライトを上下2分割し、メッキ枠や厚みのあるバンパーで堂々たる風格を漂わせ、室内は高級感と快適性を追求し、7人/8人乗りに対応できる様々なシートアレンジも魅力だった。

1997年にデビューした初代「エルグランド」
1997年にデビューした初代「エルグランド」

さらに装備についても、ナビとTVが楽しめるツインナビゲーションやスーパーサウンドシステムなどで上級感を演出。パワートレインは、最高出力170ps/最大トルク27.1kgmを発揮する3.3L V6 SOHCガソリンエンジン、150ps/34.0kgmを発揮する3.2L 直4 SOHCディーゼルIC(インタークーラー)ターボの2種エンジンと4速ATの組み合わせ、駆動方式はFRと4WDが選べた。

車両価格は、2WD仕様で289.8万円(ガソリン)/299.8万円(ディーゼル)に設定。エルグランドは、発売開始から19ヶ月で累計台数10万台を突破する大ヒットを記録。高級ミニバンという新たなジャンルの開拓に成功したのだ。

1年遅れで初代エルグランド・ライダー追加

エルグランド発売の翌1998年10月に、オーテックジャパンが仕立てた初代「エルグランド・ライダー」が誕生した。ライダーは、アメリカンテイストあふれるドレスアップした特別仕様車だ。

1998年にデビューした初代「エルグランド・ライダー」
1998年にデビューした初代「エルグランド・ライダー」

エクステリアは、専用フロントバンパー、専用デザインのサイドシルプロテクター、リヤアンダープロテクター、ローハイトサスペンション、大口径スポーツマフラーが採用され、ダイナミックなデザインを採用。インテリについては、シートをホワイトの本革・サプラーレ専用コンビシート、またステアリングを含めた運転席周りに多くの木目調パネルを採用し、華やかかつ高級感あふれる室内空間が実現された。

パワートレインは、ベースのエルグランドと同じガソリンエンジンとディーゼルエンジンが選べた。車両価格は、2WD仕様で346.5万円(ガソリン)/356.5万円(ディーゼル)に設定。ベース車よりも約50万円高額に設定された。

FFとなって登場した3代目エルグランド

)2002年にデビューした2代目「エルグランド」
)2002年にデビューした2代目「エルグランド」
2002年にデビューした2代目「エルグランド・ライダー」
2002年にデビューした2代目「エルグランド・ライダー」

エルグランドは2002年5月に2代目にモデルチェンジ、同年にはライダーも設定された。そして、2010年8月にモデルチェンジをし3代目に移行した。

3代目エルグランドの最大の特徴は、駆動方式をそれまでFRからライバルのトヨタ「アルファード」と同じくFFに変更されたこと。これにより、低床化と全高の低下が可能となり、低重心で安定した走りとスマートなフォルムが実現された。

2010年にデビューした3代目「エルグランド」
2010年にデビューした3代目「エルグランド」

パワートレインは、170ps/25.0kgmを発揮する2.5L直4エンジンと280ps/39.5kgmの3.5L V6エンジンの2種類と6速マニュアルモード付CVTの組み合わせ。駆動方式はFFと4WDが用意された。

車両価格は、2WDの標準グレードで307.65万円(2.5L)/385.35万円(3.5L)に設定された。しかし、FF化によって機能を高めた3代目でも、後発のアルファードの勢いを止めることができず、2番手に甘んじた。

3代目エルグランド・ライダー登場

3代目エルグランド・ライダーは、前述の3代目エルグランドと同時に2010年8月のこの日に発売された。

2010年にデビューした3代目「エルグランド・ライダー(ブラック仕様)」
2010年にデビューした3代目「エルグランド・ライダー(ブラック仕様)」

エクステリア最大の特徴であるフロントマスクは、ライダーの象徴である横桟基調を踏襲しつつ立体的なデザインにすることでボリュームを持たせ、迫力に加えてプレミアム感をアピール。具体的には、フリントバンパー&バンパーグリル(フォグランプ組み込み)、専用ラジエターグリル、専用ヘッドランプフィニッシャー、専用リアバンパー、専用18インチ光輝アルミホイール、専用スポーツマフラーなど。

日産「エルグランド・ライダー」
2010年にデビューした3代目「エルグランド・ライダー」

インテリアは、華やかな空間を演出する白本革のシートや、黒和紙調の専用フィニッシャーを採用し、ドアを開いた瞬間にひと目でライダーらしい高級感あふれるデザインが採用された。

2010年にデビューした3代目「エルグランド・ライダー」のコクピット
2010年にデビューした3代目「エルグランド・ライダー」のコクピット

パワートレインは、ベース車と同じ。車両価格は、2WDの標準グレードで360.15万円(2.5L)/434.175万円(3.5L)と、従来のようにベース車よりも約50万円高額に設定された。

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高級ミニバンのエルグランドだが、最近は高級ミニバンをVIP専用車として使うことが増え、ベース車よりもさらにワンランク上の上級車が求められるケースが増えている。もちろん一般ユーザーのさらなる高級感を満たす狙いもあるが、一方でVIP対応車として使うことを前提にライダーのような特別仕様は存在するのだ。
毎日が何かの記念日。今日がなにかの記念日になるかもしれない。

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