中古相場の落ち着いてきた今こそ注目すべし!

軽ハイトワゴンのネガを感じさせないスポーティな走りを実現

軽自動車遊びをとことん楽しむユーザーの頼れるサポーターを目指す「チキンカーズジャパン」(以下CCJ)。ストリートからレース、タイムアタック、さらにはドリフトやドラッグレースまで幅広く参戦し、確かな経験をベースにした的確なアドバイスやマシンメイクを提供できる点が強みだ。そんなCCJが“遊べるKカー”として注目したのが、先代ハスラーである。

「マイナーな存在ですが、先代ハスラーには5速MTの設定があり、流通台数も意外に多いんです。これまでは中古車相場がやや高めで躊躇していましたが、最近は価格も落ち着き、初心者や家族持ちにも勧めやすいベース車になってきました。そこで走り系のチューンに着手したんです」。そう語るのはCCJの三浦さんだ。

今回紹介するのは、ファーストステップとして位置付けられる「フェーズ1」。点火系、サスペンション、タイヤ&ホイール、ブレーキ、排気系、シートといった要所に手を加え、コストを抑えながらも実績あるアイテムを組み合わせてセットアップしている。

車高調は、リフトアップ用は豊富ながらローダウン用が存在しなかったため、他車種用のブリッツZZ-Rダンパーを流用。オリジナルのスプリングレートを設定して装着している。今回は撮影のためもあり、キャンバーボルトを限界まで寝かせて約4度のキャンバー角を付与した。

ブレーキはディクセルHDタイプのローターと、IDIのD350パッドを組み合わせる。ローター径は211mmと小ぶりながら現状では十分。さらなる強化が必要になればアルトワークス系の流用も可能とのことだ。

リヤは、ローダウンによってずれたビーム位置を補正するため、オリジナルのラテラルロッドを投入。鮮やかなオレンジの牽引フックはカワイ製作所製をチョイスしている。

エンジンマウントのヘタリ対策には、シルクロード製ミッションマウントブッシュを活用。コストを抑えながらリフレッシュ効果と振動抑制を両立させている。こちらはHA36S用を加工流用したものだ。

点火系には、ハイスパークイグニッションコイルとアルティメットターミナルを導入。価格以上の高性能を発揮するパーツで強化した。プラグサイズは前期・後期で異なるため購入時には要注意。特に前期型はプラグ径が細いため、装着作業には慎重さが求められる。

マフラーは三浦さん推奨の柿本改「GTBOX 06&S」。程よい重低音を奏でつつ、保安基準適合品である点が魅力。砲弾型サイレンサーに外カール形状のエンド、さらにチタン風のヒートグラデーション加工で存在感を放つ。

足元はインフィニティ製インターミラノ(5.5J×15+45)を装着。細身の10本スポークデザインが軽快さを演出する。タイヤは新作のVALINO VR08GPスポーツを選択。サイズは165/55R15と純正よりやや外径を小さくし、スポーツドライブにも対応する高いグリップ性能を備えている。

「絶対的な運動性能ではアルトやミラに及ばない部分もあるかもしれません。ただ、中古車の流通価格が手頃になったことで、“もっと気軽にKカーで遊びたい”とか“ちょっとハズしたクルマを楽しみたい”というユーザーには支持されると思いますね」と三浦さんは語る。

今後はこのコンプリートカーでレース参戦も視野に入れ、オリジナルサスペンションやチューンドECUなど、さらなるスポーツ走行に対応したアップグレードメニューの開発も進める予定。これまでチューニングシーンでは影の薄かったハスラーだが、CCJのコンプリートプランをきっかけに新たな盛り上がりを見せてくれるはずだ。

●取材協力:C.C.Jチキンカーズジャパン 静岡県榛原郡吉田町片岡172−17

「市販車なのにココまでやるの!?」生まれながらの弾丸小僧、ミラTR-XXアヴァンツァートX4という名作

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