特徴1 屈強なボディと、頼れる足
数あるミニバンのなかでも、その骨格が強いことでも知られるデリカD:5。車体のネジレを抑える効果が高い、「リブボーンフレーム」と呼ばれる哺乳類の肋骨のような“環状骨格”を持っている特異なミニバンだ。荒れた路面だけでなく、高速でコーナーを旋回する際に起こりえるボディのネジレに対しても滅法強いなど、高い操縦性安定性はD:5の大きなアドバンテージとなっている。
一方サスペンションは、前ストラット、後マルチリンクという構成。構造自体はデビュー当初から変更はないものの、途中の大改良でダンパーサイズが30→32㎜へ拡大したほか、コイルスプリングの傾斜角を見直すなど、改良を適時継続。結果手にした踏ん張りが効く足は歴代最高レベルと評価が高く、悪路での安心感も抜群にいい。
それに付随する意味で見過ごせない、ハンドリングの良さもポイント。電動パワステによる応答性は低速時含めじつにスムーズで、最小回転半径は5.6m。数多あるライバルと比較しても遜色のないパフォーマンスを発揮する。


特徴2 選べるのはディーゼル4WDのみ
初登場から長い間、ガソリン車も販売されていたD:5だが、現在は「ディーゼル」エンジンの一択。しかも駆動は「四駆」のみという潔さ。こんな国産ミニバンは業界広しといえど、D:5だけだ。トルクフルな2・2ℓディーゼルは悪路走破性に富んだパワフルなユニットで、1度乗ったら手放せなくなるほどに力強い。
エンジン型式こそ当初から続く「4N14」だが、2019年に実施したビッグマイナーチェンジでユニット自体は大きく進化。インジェクターを変更し、内部のフリクションを低減、なんと構成パーツの50%を変更。馬力よりも、実用域での体感トルク重視でチューンされているなど、完全に別モノといっても過言でないほどのモデルとなっている。ちなみにアイドリングストップ機能も付く。

エンジンは改良前比で17%も軽いなど、19年以降は燃費も上昇。環境問題の観点で必要不可欠な「尿素システム」が搭載されており、AdBlue(アドブルー)と呼ばれる専用液の定期補充が必須。減りすぎるとエンジンがかからない。タンクは16ℓ。約1000㎞で1ℓ減る。
8ATシフトが標準


気になる静粛性は?

特徴3 ドライブモードを任意で切り替え可能
全グレード四駆となるD:5のポテンシャルを有効に使える便利機能が、標準で備わるドライブモードセレクト。走行シチュエーションにあわせて、ドライブモードを3種類から任意で切り替えできる便利機能が備わる。
燃費重視の街乗りスタンダード走行として有効な「2WDモード」、高速道走行での安定性を高めるほか、ウェット路、ワインディング路と、幅広く対応できる「4WDオート」、未舗装路など、高いトルクが求められる場合に後輪の駆動力を高く配分し強力なトラクションを発生させる「4WDロック」が任意で選べるのだ。
モードの切り替えは、シフトノブ横にある真円ダイヤルを回すだけ。一時停止することなく、走行中でも自由に変更できるなど、メカに弱いユーザーでも扱いやすい。


【ドライブモード】2WD
●燃費を重視するなら
●信号が多い街中で有効
●晴れた舗装路面
【ドライブモード】4WDオート
●雨天時の高速道走行
●風が強い道や雪道も!
●ワインディングも安心
【ドライブモード】4WDロック
●雪深い道でも安心
●不安定な未舗装路でも
●荒れた路面にも強い!
ボディの大きさは!?


●全長4800×全幅1795×全高1875㎜
▷三菱・デリカD:5 ベース車探求
STYLE RV(スタイルRV) Vol.185 ミツビシ デリカD:5&デリカミニ No.2より






