実用回転域でのパワーは余裕 唯一無二の悪路走破性能も◎

ジムニーは軽自動車の悪路向けSUVで、初代は1970年に発売された。ジムニーシエラはジムニーのボディに外装パーツを装着し、1.5ℓ直列4気筒エンジンを搭載する小型車だ。

エクステリア

狭い林道などでも見切りやすいスクエアなフォルム、直立したガラス面が特徴。切れ上がったバンパーコーナーは高い悪路走破性に寄与。上級の「JC 」は、16インチアルミホイールを標準装備する。

ボディは少し大きいが、車内の広さは同じ。そして25年1月に発表されたジムニーノマドは、ジムニーシエラのロング版になる。

インストルメントパネル

車体が大きく動くオフロードでも姿勢変化がつかみやすい、典型的な水平基調が特徴。無骨で立体感のあるインパネの表面は、反射を抑えキズや汚れが目立ちにくい処理を施している。中央にはパワーウインドウスイッチなどを配置する。

ノマドとシエラのエンジンは1.5ℓだから、ジムニーに比べると、実用回転域の駆動力に余裕があって悪路でも運転しやすい。ATは4速の有段式で、高速道路ではエンジン回転数を少し下げたいが、耐久性は高い。悪路の走破に重点を置いたから4WDはパートタイム式だ。カーブを曲がるときに前後輪の回転数を調節できないため、舗装路は後輪駆動で走り、4WDは滑りやすい悪路で使う。

居住性

4WDで走行できる場面は限られるが、駆動力を増幅する副変速機も採用されている。耐久性の優れたラダー(梯型の)フレーム、専用開発された車軸式サスペンションとの相乗効果で、悪路走破力は抜群に高い。舗装された峠道などでは、ステアリング操作に対する車両の反応が少し鈍く感じるが、操舵を若干早めに始めると滑らかに曲がる。

うれしい装備

月間販売台数※ジムニー シエラのみ   2221台(24年9月~25年2月平均値)
現行型発表              18年7月( ジムニー ノマド追加 25年1月)
WLTCモード燃費            15.4㎞/ℓ ※「JL」「JC」の5速MT車

ラゲッジルーム

ノマドはシエラに比べて全長とホイールベースを340㎜拡大。荷室長も伸ばしたため前後席間の拡大ぶんは50㎜と広々感はないが、身長170㎝の大人4名が乗車して後席に座る乗員の膝先空間は握りコブシひとつ少々を確保。座面も柔軟になり、5ドアだから乗降性も良い。外観もカッコ良く、高い人気を得ている。

※本稿は、モーターファン別冊 ニューモデル速報 統括シリーズ Vol.167「2025-2026年 国産&輸入SUVのすべて」の再構成です。

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