2.0L直列4気筒ターボエンジンの強化版を搭載、最高350ps!

ゴルフR32は、VW「Rパフォーマンス」部門の旗艦モデルとして記憶されることが多いが、このホットハッチの系譜は1992年のゴルフVR6にまで遡る。20年後の2012年、ゴルフRは自然吸気6気筒エンジンを廃止し、ターボチャージャー付き2.0L4気筒エンジンを搭載した。そしてこのエンジンは、現在もゴルフRに搭載されている。

この同じエンジンは、2026年にさらにパワーアップする可能性があるのだ。最高出力350psにちなんで「ゴルフR 350」と名付けられると予想されている。あるいは、「クラブスポーツ」のような名称を復活させる可能性もあるが、英数字のバッジの方が、VR6やR32といった過去の象徴的なモデルにふさわしいものとなるだろう。
VWは、2022年に、ゴルフR 20周年記念エディション、2023年にはゴルフR 333など、ここ数年で複数のゴルフRの特別仕様車を発売してきたが、この新型は歴代最強となりそうだ。
ニュルで捉えたプロトタイプは、2017年にゴルフGTI TCRを駆り、ニュルブルクリンク24時間レースでクラス優勝を果たしたドイツ人レーサー、ベニー・ロイヒターが運転しており、ベンチレーション付きのボンネットのおかげでかなり目立っていたようだ。
さらによく見ると、新設計されたフロントバンパーと、大型化されたと思われるラジエーターを装備。このラジエーターとベントを見ると、フォルクスワーゲンが冷却に力を入れていることわかる。
その他の部分は、軽量ホイールとRブランドのキャリパーを備えた高性能ブレーキシステムを装備。4本出しのエキゾーストシステムとブラックのリアスポイラーも確認できる。
そして、ボディの下にはさらなるアップグレードが隠されている可能性がある。パワートレーンは、2.0L直列4気筒ターボエンジンの強化版を搭載。現行モデルは、7速DCTと全輪駆動システムを組み合わせることで、0-100km/h加速は4.6秒、最高速度は250km/hに達するが、これらの数値を凌駕することになるだろう。
また、パワーアップに加え、シャシーのアップグレード、軽量化、ステアリングとトランスミッションのキャリブレーション変更が予定されており、サーキット走行用ではなく、スリリングな走りを楽しめるマシンへと進化を遂げると予想されている。
生産計画はまだ不明だが、VWがアウディのように限定生産を行うのであれば、その分、価格が高騰することは間違いないだろう。このゴルフの皮をかぶった狼の続報が入り次第、お伝えしていこう。
