国内導入はダブルキャブ仕様 パジェロ譲りの走破性は圧巻

実は三菱自動車の屋台骨を支えているのが、ピックアップトラックのトライトンだ。タイの工場で生産され、日本には先々代モデルが限定数導入されたことがあったが、あまり馴染みがないモデルかもしれない。

エクステリア

厚みのあるドアや空気力学に配慮されたキャビン、スタイリングバーが特徴で、直線基調の荷台がピックアップらしい無骨さを抱かせる。「GSR 」はホイールアーチモールなどにより全幅は1930㎜に達する。最小回転半径は6.2m。

2023年に9年ぶりのフルモデルチェンジを受けた3代目は、まだまだ続くSUVブームを反映してか、カタログモデルとして本格導入。日本には2列シート×4枚ドアのダブルキャブ仕様がやってきた。すべてを一度に刷新することはめったにないが、3代目はフレーム、ボディ、足まわり、エンジン、4WDシステムなどを一新。オールニューとして登場した。

インストルメントパネル

悪路でも車体姿勢を把握しやすい水平基調で、手袋をしたままでも操作しやすい大型シフトレバー、視認と操作がしやすいハードスイッチを中心に設計。9インチディスプレイオーディオ、2ゾーン式オートエアコンを標準化する。

本来は働くクルマだが、日本ではSUVとして使う方が多いだろう。足まわりもフロントはコイルスプリングだが、リヤはリーフスプリング。しかし、それを感じさせないほど、乗り心地がイイ。新開発2.4ℓ直列4気筒ディーゼルターボエンジンに、6速スポーツモードATの組み合わせは、車内へさほど音も入ってこなくて快適だ。

居住性

圧巻は4WD技術で、パジェロで採用されていたスーパーセレクト4WD-Ⅱ(SS4-Ⅱ)に、ブレーキAYCを加えることで走破力を確保。最大の特徴はセンターデフをロックしない4WDモードをもっていることで、ブレーキAYCと合わせ、ビックリするほど小回りが利いて曲がりやすい。

うれしい装備

助手席前にグローブボックスをはじめ、1.5ℓボトルと箱型ティッシュが入るアッパーボックスなどを配置。センターコンソールにも収納を確保。
月間販売台数      369台 (24年9月~25年2月平均値)
現行型発表       23年12月( 一部改良 25年4月)
WLTCモード燃費     11.3 ㎞/ℓ  

荷台

さまざまなドライブモードもダイヤルひとつで選択できる上、どんなぬかるみからも抜け出せるリヤデフロックモードもある。世界中を冒険できること請け合いの一台だ。

※本稿は、モーターファン別冊 ニューモデル速報 統括シリーズ Vol.167「2025-2026年 国産&輸入SUVのすべて」の再構成です。

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