ボンネット、ルーフ、ピラー、トランクに施されたマットブラック仕上げが特徴
トヨタ「カムリ」は、世界がSUVやクロスオーバーSUVに夢中になっている今日、かつてのような大成功を収めた車ではないかもしれないが、それでも2024年には59万3000台を販売するなど、依然として世界で最も人気のある車の一つだ。この勢いを維持し、新規顧客を獲得しようと、トヨタはハイブリッドセダンのプラットフォームをベースにした、「カムリスプリントエディション」をインドで発売した。

この特別仕様車は、インドにおけるトヨタ車の販売・生産を担うキルロスカ・グループの現地合弁会社、「トヨタ・キルロスカ・モーター」が製造するモデルだ。独自のボディカラーと厳選されたディーラー装着アクセサリーが、シンプルなミッドサイズセダンにスポーティな雰囲気を添えている。
カムリ スプリント・エディションの最も目を引く特徴は、ボンネット、ルーフ、ピラー、トランクに施されたマットブラック仕上げで、ドラマチックなツートンカラーが際立っている。ボディカラーは、エモーショナルレッド、プラチナホワイトパール、セメントグレー、プレシャスメタル、ダークブルーメタリックの5色から選択可能となっている。

エクステリアの変更点は、新しいブラックのアルミホイールとボディキットによってさらに強化されている。このキットは、フロントとリアのバンパーエクステンションをシャープにし、リアにはリップスポイラーを装備している。トヨタは公式画像を1枚しか公開していないため、これらのエアロパーツが昨年中国で販売された「カムリ グロリアス・エディション」のものと一致するかどうかは不明だ。
スプリントエディションは、標準のカムリハイブリッドと比べて性能やシャーシに変更はない。パワーユニットは2.5Lハイブリッドのままで、最高出力230ps/169kW、最大トルク221Nmを発揮する。米国仕様は全輪駆動も選択可能ですが、インド仕様は前輪駆動のみとなる。
多くの特別仕様車と同様に、スプリントエディションはデザインだけでなく装備も充実している。標準装備には、12.3インチデュアルディスプレイを備えたデジタルコックピット、360度パノラミックビューモニター、ランバーサポート付き10ウェイパワーシート、ベンチレーション付きフロントシート、ワイヤレス充電、ヘッドアップディスプレイ、そしてトヨタセーフティセンス3.0 ADASスイートが含まれている。
かつて日本でも人気を誇ったカムリだが、セダン不況により、現在は海外専売モデルとなっている。しかし、現在も新型の日本導入を望む声も多く、いつか復活することが期待される。


