純正システムの組み合わせを考えられた最新のDSP
まだカーオーディオのメインユニットのほとんどが2DINサイズで、自分好みのナビやオーディオユニットに交換ができた時代。〝良い音〟〝自分が好きな音〟を追求したい人達は、純正オーディオを使うことなんてまったく考えず、メインユニットは必ず交換。スピーカー交換や外部パワーアンプ、サブウーファーの追加に加え、プロセッサー、キャパシターなんてものまで使って自由自在にオーディオをカスタムしていた。
しかしここ10年くらいの間で、その環境は大きく変わる。純正オーディオと呼ばれるものは2DINサイズではなくなり、大画面化をしたり、コクピットまわりとの一体成型となったり、エアコンその他の制御システムと一体化したりと、もはやメインユニットが交換できることの方がレアになってきてしまった。それとともに、カーオーディオはカスタムがしにくい=ハードルが上がってきてしまったのだ。
そんな状況を打開できるオーディオパーツがDSP(デジタルシグナルプロセッサ)と呼ばれるもの。DSPとは簡単に言うとデジタルで音の調整をするためのパーツ。各スピーカーから耳までの音の到達時間を補正する「タイムアライメント」や、特定の周波数帯の調整が可能な「イコライザー」、各スピーカーが再生する周波数を振り分ける「ハイパス/ローパスフィルター」など、音に変化を持たせるための機能が備わっている。DSP自体はかなり前から存在するパーツで珍しいものではないのだが、近年注目されているDSPは、前述した昨今のカーオーディオ環境に合わせて、純正システムとの組み合わせを考えて作られている。スピーカーに出力する配線から割り込めることや、パワーアンプを内蔵していることで、交換できないメインユニットはそのままに、比較的簡単にシステムアップができるのだ。
名門カロッツェリアが今夏リリースするDSPがDEQ-7000A、DEQ-2000A。これまで他ブランドから純正オーディオ向けのDSPは出ていたが、多くは海外ブランド。国産ブランド、しかもブランド創設から高音質にこだわってきたカロッツェリアからの登場はまさに待望だ。ともにハイパワーアンプを内蔵したモデルで、ハイグレードモデル「DEQ-7000A」は、豊富な入出力端子を備えハイレゾ音源対応、エントリーモデル「DEQ-2000A」は、車種専用セッティングデータを用意し手軽に最適な音場を構築する。PCを繋いでのセッティングはもちろん、専用スマホアプリでも調整可能。気になる部分を手軽に調整できるのだ。「DEQ-7000A」は9月発売予定ということでもう間もなく市場に登場。「DEQ-2000A」は12月発売予定だが、実はすでにオートバックスにて先行発売中! 気になる人はまずオートバックスの店舗に行ってチェックしてみよう。





リーズナブルに楽しめるモデルがオートバックスで先行発売中

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STYLE WAGON(スタイルワゴン) 2025年9月号 No.357より
