Bentley Continental GT Speed
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LEXUS LC 500h

堂々たるサイズを誇るコンチネンタル GT

フォルクスワーゲン傘下となった新生ベントレーの象徴として、4世代にわたって進化を続けてきた「コンチネンタル GT」。2024年に登場した最新世代は、6.0リッターW型12気筒ツインターボエンジンに替わり、ついに新開発4.0リッターV8ツインターボのPHEV「ウルトラ・パフォーマンス・ハイブリッド」を導入した。

今回、比較対象としてピックアップしたレクサスのフラッグシップクーペ「LC」は2016年にデビューし、コンチネンタル GTと同様にクーペとコンバーチブルを展開。4.0リッターV型8気筒ターボの「LC500」と3.5リッターV型6気筒に2基のモーターを組み合わせたハイブリッド仕様「LC500h」をラインナップする。

ボディサイズはコンチネンタル GT スピードが全長で125mm、全幅で46mm大きいが、ホイールベースに関してはショートオーバーハングのLC500hが19mm長い。車両重量は大柄なボディに、大容量リチウムイオンバッテリーを搭載するコンチネンタル GT スピードが、459kgも上まわった。

ベントレー コンチネンタル GT スピード

ボディサイズ=全長4895×全幅1966×全高1397mm
ホイールベース=2851mm
車両重量=2459kg
タイヤサイズ=275/35ZR20

レクサス LC 500h

ボディサイズ=全長4770×全幅1920×全高1345mm
ホイールベース=2870mm
車両重量=2000kg
タイヤサイズ=245/40R21(前)、275/35R21(後)

ビッグパワーを誇る最新プラグインハイブリッド

コンチネンタル GT スピードは、4.0リッターV型8気筒ツインターボエンジンに、高効率モーターを組み合わせたプラグインハイブリッドシステムを搭載。システム最高出力は782PS、システム最大トルクは1000Nmを発揮する。

レクサス LC500hの「マルチステージ・ハイブリッドシステム」は、3.5リッターV型6気筒エンジンをモーターがサポートし、システム最高出力359PSというスペックと高燃費を実現。パフォーマンスに関しては、最新のコンチネンタル GT スピードが圧倒しており、最高速で85km/h、0-100km/h加速は1.5秒も凌駕する。

ベントレー コンチネンタル GT スピード

エンジン形式=V型8気筒ツインターボ+ハイブリッド
排気量=3996cc
最高出力=600PS/6000rpm
最大トルク=800Nm/2000〜4500rpm
システム最高出力=782PS
システム最大トルク=1000Nm
トランスミッション=8速DCT
駆動方式=AWD
最高速度=335km/h
0-100km/h加速=3.2秒

レクサス LC 500h

エンジン形式=V型6気筒+2モーターハイブリッド
排気量=3456cc
最高出力=299PS/6600rpm
最大トルク=356Nm/5100rpm
モーター出力=180PS
モータートルク=300Nm
トランスミッション=CVT
駆動方式=RWD
最高速度=250km/h
0-100km/h加速=4.7秒

長い時間をかけて熟成を続けてきた「LC500h」

クラフトマンシップの伝統と現代性を兼ね備えたコンチネンタル GT スピードのインテリアは、ブリティッシュラグジュアリーの粋を極めた極上のクオリティを誇る。インストゥルメントパネルには回転式の12.3インチ・ローテーション・ディスプレイをレイアウトし、ドアパネルに優れた触感を持つ「3Dダイヤモンドレザー」を採用した。レクサス LC500hは、TFT液晶式メーターに12.3インチタッチディスプレイの組み合わせ。コンチネンタル GT スピードと比べると、1世代前の雰囲気をたたえている。

充電いらずのストロングハイブリッドを搭載するレクサス LC500hと、EVモードを備えるプラグインハイブリッドのコンチネンタル GT スピード。同じハイブリッドを謳うものの、その性格は大きく異なる。レクサス LC500hは丁寧に熟成を重ねてきたとはいえ、デビューから9年という月日が経っており、最新のコンチネンタル GT スピードと比較すると、やはり古さは否めない。

100年の歴史を持つベントレーが育んできた究極のラグジュアリーと、新たに開発されたウルトラ・パフォーマンス・ハイブリッドの導入を考えれば、倍以上の価格差も妥当と言えるだろうか。ただ、レクサスはラインナップの刷新を行っており、痒い所に手が届く日本製パーソナルクーペを新車で購入できるのもそう長くはなさそうだ。

車両本体価格

ベントレー コンチネンタル GT スピード 4175万円

レクサス LC 500h 1455万円

3.5リッターV6ハイブリッドを搭載するLC500h。

日本車でもっとも美しいクーペ「レクサス LC」は今買いか?【今買うなら、ひょっとしてコレちゃう?19台目】

クルマの流行廃りにあわせて大きく動く中古車市場。もしも中古車ライフを送るなら、その波を正確に捉えてお得な買い物をしたいものだ。そんな時代の羅針盤たるべく、西川淳が「今」買いのクルマを紹介する。第19回はレクサスの誇るスタイリッシュクーペ「LC」を取り上げる。