Audi Concept C

デザイン・文化の中心地ミラノで公開

デザインスタディ「アウディ コンセプト C」が発表された「ストライブ・フォー・クリアリィ」。
新たな時代の幕開けを宣言する「コンセプト C」の発表の場として、アウディは世界的なデザイン中心地であるイタリア・ミラノを選んだ。発表会において、コンセプト Cを紹介するゲルノート・デルナーCEO。

アウディは「ストライブ・フォー・クラリティ(明快さの追求)」と銘打ったイベントを、イタリア・ミラノで開催。そこで、将来のアウディデザインの方向性を明確に示した「アウディ コンセプト C」をワールドプレミアした。新しいデザイン哲学は、アウディにとって新しい時代の始まりを意味している。

コンセプト Cは、シンプルで明快さを持ったデザインを採用。競争が激化する時代においても、普遍的な美しさ、そして無駄を削ぎ落としたアウディの独自性をアピールする。何世紀にもわたりデザインやテクノロジーの中心地として君臨してきたミラノを発表の場に選んだのは、14世紀から16世紀にかけてルネサンスの中心地として栄えたミラノをオマージュしたという。

発表会に登場したアウディAGのゲルノート・デルナーCEOは、「先見的な思考とこれまでの概念を超えようとする姿勢は、今後もアウディの模範となるでしょう」とコメント。だからこそ、イタリアン・デザインの中心都市が、アウディの新たな時代のスタートの場に選ばれることになった。

シンプルさを重視した新しいデザイン

デザインスタディ「アウディ コンセプト C」のエクステリア。
「コンセプト C」は、アウトウニオン タイプ Cや、3代目A6をオマージュ。シンプルさ重視し、デザイン要素を極限まで減らしている。

「アウディ コンセプト C」が纏う新しいデザインアプローチは、アウディ・ブランドのアイデンティティを明確に体現。このコンセプトは、エクステリアだけでなく、インテリアにも適用され、最先端技術と素材がカスタマーに新しい可能性をもたらす場面に導入されている。

チーフクリエイティブオフィサーのマッシモ・フラスチェッラは、「コンセプト C」について、「徹底したシンプルさが、私たちのアプローチの核心にあります。すべての要素を本質にまで減らすことで、私たちは明快さを実現するのです」と、説明を加えた。

フロントのバーティカルフレームは「アウトウニオン タイプ C(1936年)」や3代目「アウディ A6(2004年)をインスパイア。アウディのデザインレガシーを先進的に解釈し、フォーリングスをアピールする。

2シータースポーツの立体的なフォルムを際立たせる、力強いショルダーラインは、センターに配置されたバッテリーレイアウトによって生まれた。今回、アウディのロードスターとしては初めて、電動リトラクタブルハードトップを採用。リトラクタブルハードトップは2基のルーフエレメントで構成され、オープン時の開放感と展開時のモノリシックなシェイプを両立する。

前後ライトは、4つのエレメントを水平方向に配置した、新しいライトシグネチャーを導入。このデザイン要素は、昼夜を問わずアウディのビジュアルアイデンティティを主張する。今回、エクステリアカラーは、チタニウムをチョイス。チタンの光沢にインスパイアされ、暖かみと技術的な洗練さを感じさせる色味が奢られた。

インテリアは、力強い建築的な表面と明確な幾何学的フォルムが特徴。2名のパッセンジャー用スペースを確保しつつ、さりげなくドライバーを中心に取り囲む。アルマイト加工されたアルミニウムから製造された物理スイッチ類は、独自の「アウディクリック」を通じて、機械的な品質を感じさせる触覚的体験がもたらされる。

ニューモデル攻勢を加速させるアウディ

デザインスタディ「アウディ コンセプト C」のエクステリア。
アウディは2024年から2025年にかけての2年間で、20以上のニューモデルを投入。「コンセプト C」が一般公開されるIAA モビリティ 2025では、新型「Q3 スポーツバック eハイブリッド」も初披露される。

「アウディ コンセプト C」は、ミュンヘンで開催される「IAA モビリティ 2025」で一般公開される。2024年初頭から2025年末にかけて、アウディは20以上の新型モデルを投入し、プレミアムセグメントにおいて最も新しいモデルラインナップを実現する。2025年春にA6、夏にはQ3といったコアモデルのフルモデルチェンジを実施しており、IAAでは新型「Q3 スポーツバック eハイブリッド」が初披露される予定だ。

2026年には、ドイツ・インゴルシュタット工場で生産されるエントリーEVや、アウディ・スポーツが開発を手がけたパフォーマンスモデルも追加。フル電動モデル、プラグインハイブリッド、新世代内燃機関(ICE)搭載モデルを組み合わせ、ヨーロッパ、アジア、北米の主要市場において、堅実かつ柔軟なポジションを確保する。

また、2026年シーズンから、アウディはF1グランプリに参戦。デルナーは「F1参戦に向けた準備は、全速力で進んでいます。私たちは、来シーズンからF1において、何をお見せできるのか、その具体的な方向性をすべてのファンにお届けできることを楽しみにしています」と、付け加えた。

「アウディ コンセプト C」を動画でチェック!

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