バリスのワイドボディでアップデート!

2JZ-GTEツインターボ仕様のJZA80スープラは、ここ数年で外装を大きくアップデート。バリスのソリッド&ジョーカーキットを軸に、リドックスのリヤフェンダーも装着してオンリーワンな見た目を実現した。ミリタリーオリーブグリーンのボディ色は、GSWF製のPPFを使ったラッピングである。

EFR7163とチタンパイピングが目を引くエンジンルームも、細部の仕上げを変更。ビレットのバルブカバー、XRPのホース&クランプを使用するなど、より見映えを意識したエンジンルームに仕上がった。ホイールはアドバンRZ-DF2で、ブレーキはレース用と同等のアルミ鍛造キャリパーを備えるブレンボGT-Sキットを奢る。

ECUチューナーが愛車を850psオーバーにファインチューン

“CWboosted”の名義でECUチューナーとして活動するクリス・ウェルチが、自分の愛車であるJZA80スープラをチューンアップ。2JZ-GTEはビレットのメインベアリングキャップ、強化型のピストンやロッドなどを組んだフルオーバーホールを実施。ボルグワーナーのEFR9180を備えるシングルターボセットアップを構築した上で、Motec M150を使ったフルコン制御を施した。最高出力は850psオーバーを実現させている。

全体的にシンプルな出立ちながら、クラシックなHREのポリッシュドホイール、ストップテックのビッグブレーキを備えるなど、抑えどころがいかにも玄人っぽい仕上げだ。

1.5JZスワップのガレージビルドMA70スープラ!

こちらは本来7M-GTE型の3.0L直6ターボを搭載したMA70型のスープラ。それを1JZのシリンダーヘッドと2JZのシリンダーブロックを組み合わせた、通称「1.5JZ」エンジンのシングルターボ仕様に載せ替えてある。すべての作業を仲間と一緒に自宅ガレージで行っており、制御がややこしいVVT-iはキャンセルし、628psの最高出力と67.9kg-mの最大トルクを実現しているというから驚きだ。ホイールはボルクレーシングTE37SLの18インチを装着。

1000ps超えを標榜する、その名もMA70ベーダー!

こちらもベースはMA70ながら、エンジンを2JZ-GTE、トランスミッションをトレメックのT56、リヤエンド(ディファレンシャル)をフォード製8.8インチに置き換えたエンジンスワップ仕様。フォースの暗黒面に堕ちたアンチヒーローになぞらえて、自らをMA70ベーダーと名乗っている。タービンはプレシジョンの6870 Gen2を備え、フレックスフューエル化したほか、インジェクターは2800ccへと増量。ECU MASTERのスタンドアローンECUであるEMU BLACKでエンジンの制御を行い、最高出力はなんと1000psを超えているという。ホイールはBCフォージドのMLE05。

日本のドリフト文化にインスパイアされたSC300

アメリカではレクサスSC300として販売されていたJZZ30型ソアラ。全般的にラグジュアリー志向のクルマが多い中、トヨタフェストはJDM好きも多く集まるだけに、日本のドリ車にインスパイアされた車両も見られる。VERTEXのエアロとボルクレーシングSFチャレンジを備えたこちらは、エンジンルームの見映えも重視。2JZにシングルターボを搭載し、大型のサージタンクも備えて吸気量を拡大。それに伴いインジェクター容量も増量されているようだ。

フォードV8を搭載したジャパニーズ・マッスル!

1976年式のRA21型セリカに、初代のマスタングなど数多くのフォード車に搭載された5リッターのチャレンジャー302 V8エンジンを搭載。ボアアップして鍛造ピストンも備えるなど、エンジン内部も強化されている。ツインキャブレターのウェーバー44 IDF、サイド出しのステンレスエキゾーストなども備わり、古典的かつ暴力的なサウンドを実現。外装にはトイガレージのカーボンドア、フェンダー、リヤスポイラーなどを備える。カリフォルニアにあるANNEXサスペンションが初代セリカ用に新開発した車高調のプロトタイプも装備して、理想的なローダウンも実現した。

3UZ+スーパーチャージャー搭載のスタウト!

今年のベスト・オブ・ショーに輝いたのは、なんと1966年式のスタウト!パッと見はなんとなくボロいトラックが置いてあるなあ〜という感じだったのだが、中身がすごかった。

エンジンは3UZ-FE型のV8に載せ替えられており、さらにイートンのM112スーパーチャージャーも搭載。トランスミッションはA70スープラ純正の5速MT(R154)が接続され、エアサスを備える前後サスペンションはオーナーであるジェームス・ヌーナン自身が設計し直したオリジナルの形式に置き換えられている。聞けば聞くほど細部へのこだわりや、古いトヨタ車に対する愛情が凄まじく、ベスト・オブ・ショー獲得も納得の内容だった。

PHOTO:Akio HIRANO/TEXT:Hideo KOBAYASHI
Part.3へ続く

「アメリカではGRスープラのカスタムが大流行中!?」トヨタフェスト2025独占取材[Part.1]

例年、アメリカのカリフォルニア州で開催されている“ALL TOYOTAFEST”。文字通り、新旧オールジャンルのトヨタ車が集まる一大イベントで、最新のチューニング&カスタマイズを施した車両も数多く参加している。29回目を数えた2025年のイベントで捕獲した、個性豊かなチューンドを3回に渡ってレポート!