MINI JCW x Deus Ex Machina

モータースポーツの歴史へのリスペクト

MINIとデウス エクス マキナによるコラボレーションモデル「スケグ(Skeg)」と「マキナ(Machina)」。
サーフィンやバイク、スケートボードなどのストリートカルチャーの世界で人気のブランド「デウス エクス マキナ(Deus Ex Machina)」。今回、モータースポーツの伝統をテーマに2台のワンオフモデルを製作した。

クラフトマンシップやカルチャー、そしてそれらを形成するコミュニティへの深いリスペクトを込めて、MINI とデウス エクス マキナは、MINI ジョン クーパー ワークスを題材に2台のワンオフ車両を製作した。「スケグ」は、MINI ジョン クーパー ワークス エレクトリック、「マキナ」はICE仕様のMINI ジョン クーパー ワークスをそれぞれベースとしている。

今回、ふたつのブランドのデザイナーたちは「不完全さが持つ美」をテーマに掲げ、あえてハンドメイドのアプローチを取ることになった。デウス エクス マキナのクリエイティブディレクター、カービー・タックウェルとクリエイティブチームはユニークな2台のエクステリア・グラフィックを監修。数字や幾何学模様、鮮やかな色彩で構成されたグラフィックによって、MINIが持つモータースポーツへのオマージュが捧げられている。

それぞれの車両のルーフには、ホワイトで大きな「X」が描かれた。これはふたつのブランドのコラボレーションを象徴する重要なデザイン要素となる。MINIブランドの責任者を務めるシュテファン・リヒマンは、デウス エクス マキナとのコラボレーションについて次のように説明を加えた。

「MINIモデルは、常に創造的なデザインとモータースポーツが融合してきました。デウス エクス マキナとのコラボレーションでは、この哲学を新たな次元へと高め、MINIファンやモータースポーツ愛好家のための刺激的な新スタイルを作り出すことになりました」

サーフ文化を体現したフル電動スポーツ

デウス エクス マキナが手がけた「MINI ジョン クーパー ワークス エレクトリック “スケグ”」。
サーフィンの世界から着想を得た「スケグ」は、リヤにサーフボードを思わせる「フレックス・ティップ・サーフスポイラー」が装着された。

「スケグ(Skeg)」は、フル電動パワートレインを搭載する「MINI ジョン クーパー ワークス エレクトリック」がベースとなり、クリーンでミニマル、そして静かな反逆を体現。サーフィンの世界から着想を得たマテリアルやテクノロジー、哲学が1台のなかで融合している。

鮮やかなイエローとシルバーを組み合わせたボディワークは、MINIの電気モビリティへの先進的なアプローチを象徴。半透明のグラスファイバー製パネルは車両重量を15%も削減し、エアロダイナミクスを大幅に進化させた。ワイドフェンダーやイルミネーション付きフロントグリル、ルーフスポイラーはレーシーなシルエットを際立たせる効果が与えられた。

リヤセクションには、サーフボードが波の輪郭に乗るよう、エアフローに対してアクティブに反応する「フレックス・ティップ・サーフスポイラー」を装着。その形状はサーフボードの凹面形状に着想を得たという。

サーフィンボード固定するテンションストラップをルーフに配置。テンションストラップのモチーフは、ダッシュボードやステアリングホイールの6時位置にもアクセントとして入れられた。ルーフ、フロント、インテリアに施されたグラスファイバー製パーツは光の変化を捉え、時間帯や環境に応じて色を変える。

サーフィンでお馴染みの素材を導入

デウス エクス マキナが手がけた「MINI ジョン クーパー ワークス エレクトリック “スケグ”」。
室内にはウェットスーツ用のグラスファイバー製トレイを配置。シートにはウェットスーツなどに使用されるネオプレーン生地がチョイスされた。

インテリアは、アナログ式コントロールが最小限に抑えられた。シンプルで触感に優れた設計は、洗練さよりも実用性を重視するサーフカルチャーを体現しており、移動式サーフショップをイメージしているという。

軽量レーシングバケットシートに採用されたネオプレーン生地は柔軟性や撥水性に優れており、サーフィンでもウェットスーツに使用されているお馴染みの素材。機能性を重視した室内には、ウェットスーツ用としてグラスファイバー製トレイが設置された。特殊形状のストレージは実用的な収納スペースを提供しながらも、サーフカルチャーを車内へと取り込んでいる。

ルーフに続き、大きな「X」マークを視覚アクセントとして採用。センターコンソールに配された専用バッジや3Dプリントによるディテールパーツは、クラフトマンシップやドライブへの渇望という、ふたつのブランドの共通イメージを表している。

モータースポーツをフィーチャーした「マキナ」

デウス エクス マキナが手がけた「MINI ジョン クーパー ワークス “マキナ”」。
ラリーカーを思わせるライトポッドを特徴とする「マキナ」は、MINIのモータースポーツ文化から着想を得ている。

「マキナ(Machina)」は、MINI ジョン クーパー ワークスのコンパクトなボディに、ラリーを思わせるメカニズムやモータースポーツの血統を凝縮した。モータースポーツの世界からイマジネーションを膨らませ、純粋な競技への情熱と、リアルな機能性を体現している。

エクステリアデザインは、MINIブランドが積み上げてきたモータースポーツの伝統をリスペクト。レッド、ホワイト、ブラックのボディカラーに大胆なアクセントを加え、リヤには「DEUS」ロゴが大胆に描かれた。専用設計のグリルとパーフォレーテッド加工のヘッドライトサラウンドは冷却性能を向上させる。

機能と美観が融合したクラシカルなワイドフェンダーは、レースの伝統をアピール。Can-Amスタイルのリヤスポイラーは、デザインとテクノロジーを限界まで押し上げた時代をオマージュする。ボンネットに追加された4基のライトポッドはMINIが活躍したラリーのルーツをアピール。それぞれのライトポッドにも控えめな「DEUS」ロゴが配された。

エキゾーストパイプはセンターに統合。リヤディフューザーは、ニュルブルクリンク・ノルトシュライフェを駆け抜けたレース仕様のMINI ジョン クーパー ワークスから着想を得たという。

油圧式ハンドブレーキを復活

デウス エクス マキナが手がけた「MINI ジョン クーパー ワークス “マキナ”」。
マキナのレーシーなコクピット。ベースモデルの電動パーキングブレーキから、大型レバーを備えた油圧式ハンドブレーキに変更された。

マキナのインテリアは、エクステリアと同じカラーテーマのレッド、ホワイト、ブラックの組み合わせ。5点式レーシングハーネスは究極のドライビング体験を予感させるもの。アルミニウム製フロアプレートは、デウス エクス マキナのカスタムバイク工房に見られる、実用主義的な美学を反映している。

頭上にはロールケージが露出。大胆なホワイトの「X」モチーフが刻まれた簡素なドアパネルやワックス加工されたファブリックダッシュボードなど、軽量化と耐久性も徹底された。MINIを象徴するトグルスイッチなどの操作系は、過酷な条件下でも直感的かつ確実に機能するよう設計されている。

ベースモデルに搭載されていた電動パーキングブレーキに替えて、大型レバーを備えた油圧式ハンドブレーキを搭載。このハンドブレーキは、運転中、ドライバーと車両を直接つなぐ存在として機能する。

今回、パートナーシップの一環として、MINIとデウス エクス マキナによる限定コラボレーション・アパレルコレクションも製作。2025年9月8日、ミュンヘンで開催されるIAAにおいて初披露され、その後、デウス エクス マキナの公式ショップにおいて販売がスタートする。

MINIとデウス エクス マキナのコラボを動画でチェック!

MINI JCW、デウスエクスマキナとのコラボレーションによる2台のワンオフコンセプトカーを発表!

MINIは、パフォーマンスモデル「ジョンクーパーワークス(JCW)」のカスタムワンオフモデルを2台発表した。コラボしたのは、バイク、サーフィン、スケートボード、音楽、ファッションなどを融合させたライフスタイルブランド「Deus Ex Machina(デウスエクスマキナ)」だ。