マルケス兄弟がカタルーニャを席巻

カタルーニャGPの予選2(Q2)では、アレックス・マルケス(ドゥカティ)がポールポジションを獲得した。2番手はファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)、3番手はマルク・マルケス(ドゥカティ)となった。
日本人ライダーの小椋藍(アプリリア)は8番手で、3列目からのスタート。開幕戦タイGPに次ぐ好グリッドとなった。
スプリントレースはこのサーキットを得意とするアレックス・マルケスがトップを快走していたが、9周目に転倒を喫し、リタイアとなった。このため2番手を走行していたマルク・マルケスがトップに浮上し、優勝している。
2位はクアルタラロで、スプリントレースの今季自己ベストリザルトとなった。3位はファビオ・ディ・ジャンアントニオ(ドゥカティ)が獲得した。小椋は1周目のポジションダウンが響き、9位だった。
この結果、ドゥカティが2025年シーズンのコンストラクターズ・チャンピオンを獲得した。2020年から6年連続でのコンストラクターズ・チャンピオンとなった。
なお、スプリントレース後、フランコ・モルビデリ(ドゥカティ)、フェルミン・アルデゲル(ドゥカティ)はスプリントレースで他のライダーを巻き込む転倒を引き起こしたとして、決勝レースにおけるロングラップ・ペナルティが科された。また、ジョアン・ミル(ホンダ)は予選1(Q1)5コーナーでのスロー走行で他のライダーの走行を妨害したとして、決勝レースでの3グリッド降格ペナルティが科されている。
日曜日の決勝レースで、ホールショットを奪ったのはマルク・マルケスだった。2番手にはポールポジションスタートのアレックス・マルケス、3番手にはペドロ・アコスタが続き、ファビオ・クアルタラロは4番手に後退した。
4周目、2番手のアレックス・マルケスがマルク・マルケスをかわしてトップに浮上する。トップのアレックス・マルケスと2番手のマルク・マルケス、そして3番手のアコスタ、4番手のエネア・バスティアニーニ(KTM)までがトップ集団を形成する。
レース中盤の10周目になると、次第に4台の間に差ができ始める。先頭を走るアレックス・マルケスは、2番手のマルク・マルケスに対し約0.35秒の差を築いた。また、2番手のマルク・マルケスと3番手のアコスタ、4番手のバスティアニーニとの差は0.5秒以上となり、アレックス・マルケスとマルク・マルケスはそれぞれ単独走行。3番手争いが、KTM同士のアコスタとバスティアニーニによって争われる展開となる。
11周目、バスティアニーニが1コーナーのブレーキングでアコスタをかわし、順位が入れ替わった。3番手がバスティアニーニ、4番手がアコスタとなる。
残り2周、8番手をキープしていた小椋が、2022年、2023年王者のフランチェスコ・バニャイア(ドゥカティ)を1コーナーのブレーキングでかわした。小椋はさらにルカ・マリーニ(ホンダ)をパスして6番手に浮上する。
アレックス・マルケスは危なげないレースで優勝を飾った。マルク・マルケスは2位を獲得。チャンピオンシップのランキング2番手のアレックス・マルケスとランキングトップのマルク・マルケスとのポイント差は182ポイントとなった。この結果、次戦サンマリノGPでのマルク・マルケスのタイトル獲得はならず、日本GP以降に持ち越されることになった。
3位を獲得したのはバスティアニーニで、今季初表彰台となった。これは今季ドゥカティからKTMに移籍したバスティアニーニにとって、KTMでの初表彰台でもあった。4位は同じくKTM勢のアコスタ、5位には2番手スタートのクアルタラロが入った。
小椋は終盤にポジションを上げて6位でゴールを果たした。小椋にとっては、開幕戦タイGPの5位に次ぐ、決勝レースにおける好結果となった。
第16戦サンマリノGPは連戦で、9月12日から14日にかけてイタリアのミサノ・ワールド・サーキット・マルコ・シモンチェリで行われる。
