コントラコスタ交通局(CCTA)およびカリフォルニア大学バークレー校との提携により、日産アドバンストテクノロジーセンター・シリコンバレー(NATC-SV)のチームは、渋滞の緩和に取り組んでいる。協調型渋滞管理(CCM)と呼ばれるこのプログラムは、車両の速度を最適に調整することで交通を円滑にするよう設計されている。コンピュータシミュレーションは、移動時間の18%短縮、燃費の最大42%改善を示している。

北米の一般的な交通パターンでは、ドライバーはしばしば車間距離を取りすぎているという。そのため、前方の交通の減速に気づかず、減速した車両に近づいたときに急ブレーキを踏むことになる。これにより、ストップ・アンド・ゴーの波が発生し、安定した速度で走行するよりも効率が悪くなってしまう。

CCM の目標は集団の行動を予測して誘導することで、こういった非効率性を低減し、より安定した、より効率的な交通環境を作り出すことにある。CCM の試験では、1台の「プローブ」車両からのデータを使用して、他の車両が適切な距離と速度を維持できるように支援する。「プローブ」車両は前方を走行し、30秒から60秒後方を走行する2番目の車両群に渋滞データを提供する。これにより後続車両は渋滞手前で速度を緩やかに調整し、後続車のための滑らかな緩衝地帯を形成する。