観音開きドアやコルクを採用 電動化パワートレインを搭載

「MX30って、変わったクルマだよなぁ」。そう思っているユーザーは少なくないと思う。それもそのはず、マツダは〝MX〞というモデル名を、新たな価値の創造に挑戦するものに与えてきた。

エクステリア

クーペクロスオーバースタイルとリヤドアのアウターハンドルのないスタイリッシュな外観が特徴。「Rotary-EV 」は、おむすび型の「e 」マーク、「e- S K YACTIV R EV」などの専用エンブレムが装着される。最小回転半径は5.3m。

起源は1981年の東京モーターショーに出展されたMX-81。量産車としては、マツダロードスターの海外仕様に〝MX-5〞という名前が付けられている。そんな系譜をもつMX-30だから、さまざまな箇所にチャレンジングな仕様が見られる。

インストルメントパネル

すっきりした「T」字型の水平基調のインパネ、フローティング式センターコンソールが特徴。7インチカラーメーター、8.8インチセンターディスプレイ&コマンダーコントロール、左右独立式フルオートエアコンなどを標準装備する。

まずは観音開きの〝フリースタイルドア〞。絶版となったRX-8で実績のある方式だ。前席ドアを開けないと後席ドアが開けないという弱点はあるが、Bピラーがないためチャイルドシートの使い勝手が良かったり、車椅子ドライバーが車椅子を後席に放り込みやすいなどのメリットがある。

居住性

内装デザインも独創的で、フロアコンソールは宙に浮いたようなデザイン。その下のトレーには、コルクボードが貼られている。これはワインの栓の端材でできており、サスティナビリティを主張すると同時に、マツダのヘリテイジにも由来する。マツダの起源は東洋コルク工業株式会社で、創業100周年目にデビューしたのがMX-30なのである。

うれしい装備

フリースタイルドアは、リヤを閉めてからフロントを閉める。開口幅が広く後席のチャイルドシートへの子どもの乗せ降ろしを楽々こなせる。
「Rotary-EV」は107㎞のEV走行距離を確保する。普通充電は6kWまで対応し、急速充電は出力40kW以上で約25分間で80%まで充電可能。
2022年10月に受けた一部改良で、「P」の位置は変わらないが、シフトレバーのボタンをノブ右側からノブ裏側に配置して操作性を改善した。
月間販売台数    112台 (24年9月~25年2月平均値)
現行型発表     20年10月( 商品改良 24年10月)
WLTCモード燃費   15.6㎞/ℓ ※ハイブリッドのFF車  

ラゲッジルーム

パワーユニットは電気モーターを搭載するEV仕様のほか、2.0ℓガソリンエンジンと5.1kWのモーターを組み合わせたマイルドハイブリッド仕様、ロータリーエンジンをレンジエクステンダーに使用するR-EVの3種類を用意するが、EVは3月で生産を終えた。

※本稿は、モーターファン別冊 ニューモデル速報 統括シリーズ Vol.167「2025-2026年 国産&輸入SUVのすべて」の再構成です。

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