2024年に生産終了、中古市場で大人気の『プラド』ってどんなクルマ？【ランクルプラド 最終型探究①メカニズム編】
ランドクルーザープラドはトヨタが長年にわたって培ってきた悪路向けの技術が惜しみなく採用された、過酷な使用条件でこそ真価を発揮する本格クロカンだ。2024年4月に生産を終了したが、その高度なオフロードパフォーマンスは、日本はもとより世界的にも高い評価を獲得し、中古車市場においても非常に人気が高い。そんなランクルプラドの魅力を再確認！
頑強な作りと高度な機能で、タフな場面をものともしない
ランドクルーザーの弟分で、クロカンSUVながらプレミアムな一面を持ち合わせている。LEDを採用したフロントのライトまわりのデザインは精悍な印象が漂う。後ろ姿もメッキの処理や造形との調和によって、都会的な雰囲気を醸し出している。堂々とした19インチタイヤは、煌びやかなホイールとバランスされて高級感が際立つ。
しかしプラドの本質は、ヘビューデューティの王様として世界に名を馳せるランドクルーザー譲りのオフロードパフォーマンスである。巷で流行のアーバンクルーザーに迎合することなく、オフロードの雄であることがとことん追求されていると言っていい。
モノコックが主流となった昨今のSUVとは一線を画すべく、シャシーはフレーム構造である。足まわりはハイラックスのようなリーフスプリングではなく、前後ともにコイルを採用してはいるが、ボディを構成する骨格はクロカンSUVらしくタフな用途が想定されているのだ。
ボディの頑強さに加え、悪路走破性は天下一品である。最終型にはトルセンLSDが組み込まれ、走行モードをシーンに合わせて5段階から選択できるドライブセレクトモードも備わる。悪路で頼もしい走りを見せるのはもちろん、舗装路においても優れた操縦安定性の確保に寄与し、快適性や走る楽しさを存分に満喫できるはずだ。
とは言うものの、圧巻なのは、泥濘地や瓦礫を踏破するための長い脚と、ダイヤルひとつで最適な走行モードを選べることだ。その一例が「クロールコントロール」だ。走行モードを低速4WDのL4に設定し進めば、アクセルを踏まずとも指定された速度で走り抜ける。これは感動的ですらある。
タフな走行条件を苦もなくクリアする走破性が持ち味
悪路を安定して走れる最先端テクノロジー
【グレード&価格（2022年3月時点）】
| グレード | 価格 | 特徴 | |
| ランドクルーザー プラド | TX（ガソリン・5人乗り） | 366万6000円 | シンプルな最廉価グレードだが、LEDヘッドライトやLEDフォグランプのほか、予防安全パッケージなどの必要な機能は標準で備わる。 |
| TX（ガソリン・7人乗り） | 382万4000円 | 3列シートを備え、7名乗車が可能。装備や機能の内容は5人乗りと共通だ。搭載エンジンは直列4気筒2.7Lのガソリン仕様となる。 | |
| TX“Lパッケージ” （ガソリン・5人乗り） | 416万9000円 | シート素材が本革になるほかステアリングホイールも本革巻きで、オーナメントパネルも木目調に金属調加飾があしらわれている。 | |
| TX“Lパッケージ” （ガソリン・7人乗り） | 432万7000円 | 19インチのホイールや死角をサポートするブラインドスポットモニター＋リヤクロストラフィックアラートをオプション装備できる。 | |
| TX （ディーゼル・5人乗り） | 433万円 | 204ps／500Nmを発生する2.8Lディーゼルターボを搭載。装備内容はシンプルだが、プラドならではのタフな能力は存分に味わえる。 | |
| TX （ディーゼル・7人乗り） | 448万8000円 | TXはディーゼル、ガソリンともにシート表皮がファブリック。ホイールはシルバーメタリック塗装の17インチアルミホイールとなる。 | |
| TX“Lパッケージ” （ディーゼル・5人乗り） | 483万9000円 | TXをベースにイルミネーテッドエントリーシステムなどの機能を加えるなど、高級SUVならではの乗員をもてなす装備が充実。 | |
| TX“Lパッケージ” （ディーゼル・7人乗り） | 499万7000円 | シートは3列すべてで本革となり、前席にはパワーシートが備わる。3列目は5：5分割式で電動による格納機能が標準装備。 | |
| TZ-G | 554万3000円 | 悪路を快適かつ安全に走るためのデバイスがフル装備される。19インチの切削光輝＋ダークメタリック塗装のホイールが標準。 |
STYLE RV（スタイルRV） Vol.158 トヨタ ランドクルーザー・プラド＆ハイラックス より
