ワールドプレミアは2026年前半と予想、価格は恐らく600万円を超えに

パジェロSUVの歴史は1981年に遡り、初代生産モデルが東京モーターショーでデビューした。それ以前の1973年と1979年には、この名称で2ドアオープンSUVのコンセプトカーがいくつか発表されていた。4代目が最終モデルとなり、2006年に発表され、2021年まで生産された。その後、三菱自動車はSUVの生産工場を売却、当初は直接的な後継車はないとされていたが、昨年からプロトタイプが目撃され、新型パジェロに関する噂が定期的に浮上している。

噂の一つは、日産パトロールをベースにした新型パジェロが開発される可能性だ。これは、ルノー・日産・三菱の3社連合の、近年のあまり良くない財務状況を考えると、非常に理にかなっているように思われる。さらに、多くの三菱の新型車はルノー車のバッジを再利用しており、将来的には日産車(新型リーフなど)をベースとする予定だ。レンダリングに描かれたパジェロは、新型パトロールのボディを受け継いでいるが、フロントエンドは三菱独自の新製品である低迷市場向けクロスオーバー「デスティネーター」のスタイルで、完全に新しくなっている。
リヤエンドには、フロントエンドの光学系と調和した水平LEDストライプのライトが装備され、ナンバープレートのニッチはリヤバンパーに移動されている。
ボディを流用する場合、新型パジェロの技術的な装備もパトロールから受け継がれる可能性がある。後者は、横剛性が57%、ねじり剛性が25%向上した新フレームを採用している。このSUVはV8エンジンを廃止し、6気筒エンジンのみのラインアップとなった。ベースとなるのは、最高出力316ps、最大トルク386Nmを発揮する自然吸気3.8L・V6エンジンで、最高出力425ps、最大トルク700Nmを発揮するターボチャージャー付き3.5L・V6エンジンも用意されている。ちなみに、最新世代の三菱パジェロは、最高出力174ps、最大トルク255Nmの3.0L・V6ガソリンエンジンと、5速オートマチックトランスミッションを搭載していた。
もうひとつの説は、アウトランダーから2.4Lプラグインハイブリッドパワートレーン改良版を流用、出力が大幅に向上するとのことだ。この構成では、後輪軸に2基、前輪軸に1基の電気モーターがガソリンエンジンと連動して作動、総合出力は382ps(285kW)以上になると予想されている。最新情報では、このPHEVが最有力となっており、実現すれば、PHEVのないトヨタ「ランドクルーザー300」と差別化が図られそうだ。
また、4輪の駆動力・制動力を最適に制御することで優れた操縦性と高い走行安定性を実現する、三菱自独自の車両運動統合制御システム「S-AWC」最新世代も搭載される。
パジェロ新型のワールドプレミアは、2026年前半と予想され、価格はアウトランダーPHEVより高額になることは間違いなく、恐らく600万円を超えてきそうだ。






