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今日は何の日?■名車セリカも7代目で終焉を迎えた

1999(平成11)年9月20日、トヨタは1970年に日本初のスペシャリティカーとして誕生した「セリカ」のラストモデルとなった7代目をリリースした。7代目セリカは、“ライトな新感覚GT”を開発テーマにし、従来のセリカとは異なるFFライトウェイトスポーツを目指した。

1970年代を代表するスポーツクーペに君臨したセリカ


1970年12月に、日本初のスペシャルティカーとして「セリカ」は誕生した。セリカのスタイリングは、ジェット機の翼に採用されている層流翼を意識した断面形状をベースに、ロングノーズのピラーレス・ハードトップのクーペスタイルだった。最強モデル「1600GT」は、ヤマハ製の最高出力115psを発揮する1.6L 直4 DOHCツインキャブのエンジンを搭載し、最高速は190km/hという圧倒的な速さを誇り、多くの若者を夢中にさせた。

さらに、1973年にはテールゲートをヒップアップさせたハッチバック「セリカLB」が登場、さらに人気は加速してセリカを歴史に残る名車へと押し上げた。

1978年には、セリカの上級派生車として「セリカXX」がデビューした。セリカXXは、2代目セリカをベースにしたワンランク上の“グランドツーリングカー”であり、スポーティさと高級感を両立させた。北米市場を重視してエンジンを4気筒から2.0L&2.6L直6 SOHCの6気筒に変更したセリカXXは、北米で「スープラ」を名乗って販売された。

そして1986年のセリカXXの3代目の切り替わりと同時に、日本でもスープラを名乗るようになり、トヨタのフラッグシップスポーツカーとなり、2025年9月現在も若者が憧れるスポーツカーとして人気を博している。
トヨタラリーの黄金時代を築いたセリカGT-FOUR

セリカは、1986年10月に4代目へと移行し、WRC参戦のために開発されたトップグレード「セリカGT-FOUR」が登場した。GT-FOURは、2.0L 直4 DOHC IC(インタークーラー)ターボエンジンを搭載し、最高出力185ps/最大トルク24.5kgmを発揮。4WDは、VCU(ビスカスカップリングユニット)付センターデフ式、リアデファレンシャルにはメカニカルなギアのトルセン方式を採用したフルタイム4WDである。

続く5代目セリカは、1989年9月にデビュー。5代目のGT-FOURのパワーは40psアップの225psを発生し、1990年のWRCで日本車として初めてドライバーズチャンピオンを獲得。1993年には日本車として初めてドライバーズ&マニュファクチャラーズ両方でチャンピオンに、1994年にもダブルタイトルを獲得し2年連続の栄冠に輝いた。
1993年10月には、それまでリトラクタブルヘッドライトから丸目4灯になった6代目がデビュー。6代目セリカのGT-FOURもパワーアップして最高出力は255psまで向上。ところが、1995年中盤にターボの吸気系(エアリストリクター)に禁止された改造が問われることになり、セリカGT-FOURのWRC参戦は事実上終了することになった。
スペシャリティカーブームの火付け役となったセリカだが、その後もモデルチェンジを続けながらスポーツカー要素を強め、WRCで大活躍した「GT-FOUR」は、世界中にセリカの名を轟かることになった。
FFライトウェイトスポーツ色を強めた7代目

1999年9月のこの日に登場した7代目セリカは、“ライトな新感覚GT”をコンセプトに開発され、それまでの歴代セリカのような高性能路線とは一線を画す、ライトウェイトスポーツ色を強めた。特徴は、FF専用設計とすることで大幅な軽量化(先代に対しマイナス60~90kg)を図り、レスポンスに優れた軽快な走りだった。

スタイリングは、縦長のシャープなヘッドライトとエッジの効いたロングホイールベース・ショートオーバーハングのボディラインが特徴。サスペンションは、前輪ストラット、後輪ダブルウィッシュボーンの4輪独立懸架が採用された。

パワートレインは、最高出力190ps/最大トルク18.4kgm(SS-IIグレード/VVTL-i)、145ps/17.4kgm(SS-Iグレード/VVT-i)を発揮する1.8L 直4 DOHCエンジンと、5速/6速MTおよび4速スーパーECTの組み合わせ。スーパーECTは、エンジンとトランスミッションを統合制御し、スムーズなシフトフィールによってリニアな加速感が生まれた。

車両価格は、スーパーECT仕様で203.4万円(SS-II)/175.5万円(SS-I)に設定された。当時の大卒初任給は、19.6万円程度(現在は約23万円)なので、単純計算では現在の価値で約239万円/206万円に相当する。若者から注目された7代目だったが、販売には結びつかず2006年に生産を終え、セリカ36年の歴史に幕を下ろした。



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伝統のセリカとは異なるFFライトウェイトスポーツを提案した7代目セリカだったが、2000年以降スペシャリティカーやクーペは市場での存在感が薄まり、1970年~1980年代に一世を風靡した他の人気モデルと同様、消えていったのだ。が、2025年現在、「セリカ復活か!?」の噂が飛び交っている。ホンダ・プレリュードも新型が約25年振りに復活。次は、セリカ再登場!か?
毎日が何かの記念日。今日がなにかの記念日になるかもしれない。