第4世代となる新型Vクラスは電気自動車として登場

メルセデス・ベンツのミニバン「Vクラス」ファミリーの歴史は1996年に遡る。初代モデルは、前年に発表されたヴィトバンをベースとしていた。第3世代となる現行型Vクラスは、2014年から販売されており、既に長寿モデルと言えるだろう。10年以上にわたる生産期間中、このミニバンは幾度となく改良が重ねられ、最後にスタイリングが変更されたのは2年前だ。そしてついに、まったく新しいモデルが登場する。

Nikita Chuicko氏から提供された予想CGは、スパイショットやティザーイメージ、そして最新情報をもとに製作されており、いつものとおり信用度は高い。この新型ミニバンには、Vクラスに代わって新しい名称が付けられる。ファミリー向け、および商用バンの「若い」ファミリーは「VLE」、ラグジュアリーVIPシャトルの様々なバージョンを含むシリーズは「VLS」となる。
第4世代となるVクラスミニバン(VLE及びVLS)は、今年春に中国で発表されたコンセプトカー「Vision V」の市販バージョンと言えるだろう。新型モデルは、Vision Vのプロポーションと、明らかに幅が狭く、高いウインドウラインを持つサイドウインドウを継承している。また、前後のオーバーハングが比較的短いため、非常にコンパクトに見える。そしてEV仕様のため、フロントグリルが閉じられている。
フロントエンドには新型CLAと同様に、LEDクロスバー付きヘッドライトが採用される見込みだ。メインブロックの形状は依然としてカモフラージュで隠されているが、コンセプトカーのスタイルを踏襲したデザインが描かれている。
サイドは若干フラットになり、水平方向のスタンピングはフロントとリアフェンダー付近のみに残り、センターピラー付近では「消失」する(同様のソリューションは、前述のCLAと最新世代のEクラスにも採用されている)。同ブランドの他の新モデルと同様に、新型Vクラスには格納式ドアハンドルが採用され、リアドアはスライドドアのままだ。
リアセクションには、トランクリッドに印象的な垂直ウインドウが設けられ、ナンバープレートのニッチスペースも同様に確保される。今のところ、ライトのデザインだけが謎に包まれているが、おそらく、メインブロックは垂直に配置され、車体の高さのほぼ全域にわたって伸びると予想される。
新型ミニバンファミリーは、モジュラー式のVAN.EA(Van Electric Architecture)プラットフォームをベースに構築される。このプラットフォームは、同ブランドの今後のすべての小型商用電気自動車に採用される予定となっており、中型・大型乗用バンおよびバン向けに設計された新しいVAN.CA(Van Combustion Architecture)プラットフォームと約70%統合されている。
日本に導入される可能性も高いが、その際は、レクサス「LM」が最大のライバルとなるだろう。








