ブラバス700は、カーボンファイバー製のワイドボディキットと、全面的に張り替えられた豪華なインテリアが特徴で、価格は100万ドルをはるかに超える。
ブラバスといえば、メルセデス「Gクラス」のカスタムでも有名だが、今回は少し距離を置き、全く異なるコンセプトに着目、ロールス・ロイス カリナンに特別な解釈を加えたようだ。
ブラバス700と名付けられたこの高級SUVは、再設計されたボディキットと、アップグレードされたインテリアを組み合わせ、パフォーマンスとシャシーの強化により、風格あるロールス・ロイスをさらに大胆な領域へと押し上げている。
ブラバスにとって、カリナンのカスタムは今回が初めてではない。
以前、フェイスリフト前のモデルを改造した経験がある。
しかし、今回の新型は改良されたシリーズIIをベースに、より現代的な外観を採用している。
まず、従来のワイドフェンダーエクステンションや、シャープなサイドスカートに甘んじることなく、専用スタイリング要素を取り入れることで、視覚的な改造を次のレベルへと引き上げている。
再設計されたフロントバンパーには、より大きなインテークと、純正LEDヘッドライトと美しく調和するカスタムデイライトが装着され、ボンネットにはカーボンファイバートリムがあしらわれている。
側面を彩るのは、ロールスロイスにふさわしいデザインの24インチ・ブラバス・モノブロックMプラチナエディション・アロイホイールだ。
ボディキットは高光沢カーボンファイバー仕上げで、写真のカリナンと同じカスケードグレーの色合いと組み合わされている。
そしてリアセクションには、より存在感のあるスポイラーと、改良されたエキゾーストの4本出しテールパイプをインストールした、スポーティなディフューザーが装着されている。
また、足元には、アクティブ制御式バタフライバルブを備えたステンレススチール製スポーツエキゾーストが採用されている。
パワーユニットは、6.75リットルV12ツインターボエンジンにPowerXtra RR68-700アップグレードが施され、最高出力700ps/515kW、最大トルク950Nm701lb-ftを発揮する。
動力性能では、0-100km/h（0-62mph）を5秒台で加速する。
ヘビー級セグメントとしては驚異的な性能だが、Spofecチューンのカリナン（同じ加速を4.6秒で完走）と比べるとわずかに遅れている。
エアサスペンションにはブラバスSpotXtraモジュールが採用され、最低設定で25mm（1インチ）地面からより低くなっている。
ロールス・ロイスならではの「魔法の絨毯」のような乗り心地は、これによってそれほど損なわれないことを期待したいところだ。
インテリアには、ブラバス・マスターピース・パッケージが装備され、キャビンのほぼすべての表面をキルティングレザーで覆っている。
ヴァーダント・シャドウグリーンの仕上げは、爬虫類の皮を思わせる質感と言える。
ブラバスのエンブレムが随所にあしらわれ、一部はイルミネーションで彩られ、より一層の存在感を高めている。
グリーン以外の部分はシャドウグレー、または光沢のあるカーボンファイバーで仕上げられ、トランクには車両のレザーシートに合わせてトリムされた特注のウィークエンダーバッグが収納されている。
ブラバス700は、完成車として、または既存のシリーズIIカリナンオーナー向けのチューニングパッケージとして購入可能となっている。
価格が気になる方は少ないと思うが（実際購入を検討するために）、1,068,860ドル（約1億5,800万円）で販売されているということだ。
