新エンジンと欧州排出規制への対応

新型 701 Enduro と 701 Supermoto は LC4 単気筒エンジンを改良し、欧州の Euro 5+ 規制をクリアする仕様とされた。従来の74馬力から79馬力へと出力が向上し、バルブタイミング見直し、燃料ポンプの高圧化、エキゾーストおよび触媒の再配置によって低回転域でのトルク特性も改善されている。オイル交換の推奨距離は 15,000 km、バルブクリアランス点検は 30,000 km と、保守コスト軽減も念頭に置いた設計がなされている。
電子デバイスとライディング支援機能の充実

コックピットには4.2インチのランドスケープ TFT ディスプレイを搭載し、回転数やギアポジションが見やすく表示されるようになった。ハンドルバーからライドモード切替、トラクションコントロールおよび ABS のオン/オフ操作が可能。端末接続性が強化され、Ride HQV アプリを通じて音楽や通話、ターン‐バイ‐ターン付きナビゲーションも利用できる。 USB-C 充電ポートも装備されている。 Enduro モデルにはラリーモードがオプションで用意され、Dynamic Slip Adjust(滑り許容度を状況に応じて調整する機能)や Motor Slip Regulation などが含まれる。 Supermoto モデルには Supermoto+ ABS、Sport ABS、トラックモード(ランチコントロール、アンチウィリーなど)がある。
シャシー・スタイリングの刷新

フレームは引き続きクロムモリ鋼トレリス構造、スイングアームはアルミ製、リアサブフレームは燃料タンクを統合したポリアミド製とし、軽量化と剛性のバランスを保っている。サスペンション設定も見直されていて、WP 製のサスペンションとのマッチングを改善。車体外装は新しいグラフィックと鮮明な LED ヘッドライトを採用し、 Enduro は白と青、 Supermoto は白と黄のカラーリングでそれぞれの用途・キャラクターを強調するスタイリングになっている。エンジンや電子制御だけでなく、外観でもモダンな印象を強めている。
発売時期と市場投入情報

生産は2025年9月から開始される予定とされており、国によって提供時期・価格が異なる。 Supermoto モデルは2025年11月頃からディーラーでの取り扱いを開始すると見込まれ、 Enduro モデルは2026年春頃のリリースが予想されている。価格については国別の輸入税・付加価値税などを含めた案内を、各国の正規輸入元を通じて行うことになる見込み。
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