たとえミッドシップでなくても、アグレッシブなスタイルがM1には必要だ

BMW「M1」は、1978年から1981年まで販売された2ドアクーペで、3.5L直列6気筒エンジンを搭載していた。ボディデザインは、ジョルジェット・ジウジアーロ率いるイタルデザインが担当、当時BMWとは縁のなかったミッドシップレイアウトだったため、開発とシャシー関連の製造はランボルギーニに委託されたという異色のモデルだ。

現在、「M1」について語ることは、BMWのM部門にとって非常にデリケートな話題となっている。2022年にデビューした「XM」がM1以来、十数年ぶりのBMW「M」専用モデルであることから、間接的な後継車とみなされているからだ。しかし、ご存知のように、M1がミッドシップ・スーパーカーだったのに対し、XMは巨大クロスオーバーSUVだ。そのため、率直に言ってその地位に値しないという見方も多く、真のM1後継モデルの誕生が期待されている。
XMは、X5、X6、X7、7シリーズ、8シリーズといった他のBMWモデルと部品を共用しており、いずれもCLARプラットフォームを採用している。ハイパフォーマンスモデルの「レーベル・レッド」が搭載するV8エンジン+電動モーターのシステム最高出力は749PS(551kW)、最大トルクは1001Nmを発揮。0-60mph加速は3.6秒というスペックは申し分ないが、やはりスーパーカーの後継モデルがSUVでは違和感が拭えない。
Mディビジョンのラインナップにおいて、XMの地位を奪うにふさわしいモデルがあるとすれば、それは「M8」だろう。総じて、M8はここ数年で最も美しいBMWと言えるものの、エクステリアデザインのエキゾチックさという点では、物足りなさを感じる。
しかし、arjasper1氏から協力を得たCGでは、M8をベースとしながらもアフターマーケットのエクステリアパーツを加えたかのようなエキゾチックカーに変身。ワイドボディキットのほか新しいバンパー、よりアグレッシブなボンネット、リアウイング、ワイドなサイドスカート、異なるデザインのミラーキャップなど数々の装備が与えられており、ひときわ目を引く存在となっている。
これならエンジンがたとえキャビン前方にあるとしても、ルックスは申し分ない。あとはBMWのM部門が、できれば電気系統を一切使わないパワートレインを搭載してくれるだけで、M1後継モデルとして受け入れられることだろう。





