Volkswagen ID. Buzz Pro LWB
×
LEXUS LM500h “version L”
2代目へと進化を果たしたラグジュアリーMPV




フォルクスワーゲン独自のフル電動アーキテクチャー「MEB(モジュラー・エレクトリックドライブ・マトリクス)」をベースに開発された、ブランド初の電動MPV「ID. Buzz」。日本にはノーマルホイールベース(NWB)と、ホイールベースをストレッチしたロングホイールベース(LWB)が導入されている。
レクサスの最上級ラグジュアリーMPVとして、20219年に初代モデルがデビューした「LM」は、2023年に2代目が登場。初代はアジア市場限定モデルだったが、現行からは日本を含めたグローバル市場での販売が開始された。2.4リッター直列4気筒ガソリンターボベースのハイブリッドパワートレインを搭載し、4人乗りの「LM500h “EXECUTIVE”」と、6人乗り「LM500h “version L”」をラインナップする。
今回は、7人乗りの「ID. Buzz Pro LWB」と、6人乗り「LM500h “version L”」を比較。ボディサイズはレクサスをアピールする迫力のエクステリアを持つLM500hの全長が160mm長く、ホイールベースではID. Buzz Pro LWBが240mm長い。車両重量は大容量リチウムイオンバッテリーをフロアに搭載するID. Buzzが280kg重い。
フォルクスワーゲン ID. Buzz Pro LWB
ボディサイズ=全長4965×全幅1985×全高1925mm
ホイールベース=3240mm
車両重量=2720kg
タイヤサイズ=235/50R20(前)、255/45R20(後)
レクサス LM500h version L
ボディサイズ=全長5125×全幅1890×全高1955mm
ホイールベース=3000mm
車両重量=2440kg
タイヤサイズ=225/55R19
ストロングハイブリッドによる細やかな制御




ID. Buzzのロングホイールベース仕様は、リヤアクスルに最高出力286PSを発揮する電気モーター、フロアに91kWh容量のリチウムイオンバッテリーを搭載。航続距離は様々な使用域をカバーする554km(WLTCモード)が確保された。レクサス LM500hのハイブリッドシステムは、エンジン単体で275PSを発揮する2.4リッター直列4気筒ターボをメインに、走行状況に合わせて前後アクスルの電気モーターがアシストを加える。
フォルクスワーゲン ID. Buzz Pro LWB
エンジン形式=1モーター+91kWhリチウムイオンバッテリー
最高出力=286PS/3581〜6500rpm
最大トルク=560Nm/2100〜5500rpm
航続距離=554km(WLTCモード)
トランスミッション=1段固定式
駆動方式=RWD
レクサス LM500h version L
エンジン形式=直列4気筒ターボ+ハイブリッド
排気量=2393cc
最高出力=275PS/6000rpm
最大トルク=460Nm/2000〜3000rpm
フロントモーター出力=87PS
リヤモーター出力=103PS
トランスミッション=6速AT
駆動方式=AWD
価格以上に異なる、MPVに求める思想




3000mmというホイールベースを持つID. Buzz Pro LWBは、2列目、3列目ともに十分なスペースを確保。ポップな印象のコクピットには、5.3インチドライバーインフォメーションディスプレイと、12.9インチタッチスクリーンを配置する。LM500hは、カラーヘッドアップディスプレイを備えた12.3インチTFT液晶式メーターに、横長の14インチタッチディスプレイがレイアウトされた。
LM500h version Lは、前後左右に広がりのある重厚なトリムやオーバーヘッドコンソールを配し、6人乗りながらもパーソナル感を重視。シンプルなID. Buzzに対して、500万円以上の価格差も納得のラグジュアリーな室内空間が提供される。また、4人乗りの「LM500h “EXECUTIVE”」を選べば、48インチの巨大ディスプレイを含む「リヤシートエンターテインメントシステム」も装備される。
時代性を追求し、いち早くフル電動パワートレインを搭載したID. Buzzと、快適な移動空間を極めたLM500hのコンセプトはあまりにも対照的だ。価格や使用環境だけでなく、オーナーが自動車に何を求めるのか──。その価値観によって、選択が決まると言えるだろう。
車両本体価格
フォルクスワーゲン ID. Buzz Pro LWB 997万9000円
レクサス LM500h version L 1500万円
