リヤウイング付きのサーキットバージョンと、ウイングレスの標準バージョンがラインナップ!?
レクサスは、先日モントレー・カー・ウィークでスポーツコンセプトのプレビューを行ったが、その量産型で、「LFA」後継モデルと思われる新型スーパーカーの開発車両2台が出現した。

スクープ班では、これまで何度かプロトタイプをスクープして来たが、開発が進むLFA後継車(通称LFR)においては、その過程で細部にわたる変更点を見ることができる。

ニュルブルクリンク近郊の公道で目撃されたプロトタイプは、我々が想像していたよりも低く、そしてワイドに見える。白黒のマーカーポストは約90cmの高さで、LFRはそれよりわずかに高いだけだ。車線をほぼすべて占領し、後方を走るトヨタ「RAV4」と比べるとモンスター級の存在感を放っている。
今回は、新型フラッグシップにはふたつのバージョンが登場した。1台目はGazoo Racingのサーキットバージョンだと思われる。スワンネックウイングはコーナリンググリップを最大限に高めるための強力なダウンフォースを生み出すはずだ。フロントは前方に突き出たカーボンファイバー製スプリッターを装着し、前後のバランスが取られている。
もう1台は標準バージョンと思われる。サーキットモデル同様の小型ダックテールスポイラーを備えているが、リアウイングは装備されていない。フロントにも突き出たスポイラーがないが、小さなリップは残っている。
ディテールは異なるが、LFRはLFAとスポーツコンセプトを融合させたような外観が印象的だ。ご覧のとおり、3つの大型インテークと中央の「牙」を備えたアグレッシブなフロントフェイシアが特徴で、これらにはラムエアフードと細身のヘッドライトが繋がっている。
さらに後方を見ると、大型のフロントフェンダーベントと力強いサイドスカートが目立っている。さらに、このモデルにはリアスクープと軽量ホイールが装備され、高性能ブレーキシステムも搭載されている。印象的なリアスポイラー、4本出しのエキゾーストシステム、そしてベンチレーテッド・リアフェイシアも確認できる。
タイヤを見ると、LFRの各バージョンの違いについてさらなる手がかりが得られる。ウイングレスバージョンには、フロントが265/35ZR20、リアが325/30ZR20のミシュラン・パイロットスポーツ カップ2タイヤが装着されている。ウイング付きの車両はサイズこそ同じだが、タイヤはパイロットスポーツ カップ2 Rだ。
どちらも本格的なパフォーマンスタイヤだが、カップ2 Rの方がさらに過激だ。Rは同じサイズでありながら、接地面積が10%広くなっている。このタイヤはミシュランとポルシェがニュルブルクリンクの記録更新に貢献するために共同で開発したもので、路面が濡れていたり気温が低かったりしなければ、自宅からの運転も可能なサーキット走行に適したタイヤなのだ。
キャビン内はミニマルなデザインで、サポート力の高いスポーツシートと独立型インフォテインメントシステムを備える。専用のクライメートコントロールパネルとトグルスイッチ式のボタンも備え、ミニマルなシフトレバーとデジタルメータークラスターも搭載される見込みだ。
パワートレインの詳細は明らかになっていないが、少なくとも何らかの形の電気駆動力を採用する見込みだ。おそらくPHEVシステムを採用するのではないだろうか。LFAとは異なり、自然吸気V10エンジンは搭載されないが、パワー面で優れていることは間違いない。噂では、最高出力730PS/537kWを発揮するV8ツインターボエンジンと電動アシストにより、総合出力は最大912PSを発揮する可能性があるとのことだ。
レクサスはこのモデルの発表時期や発売時期について発表はしていないが、市販価格は3000万円級と予想され、GR GT3の耐久レースバージョンは2026年シーズンに登場すると思われる。公道仕様車は、その直前に発表される可能性があり、ストリートカーへの注目度を高めることになるはずだ。























