内装質感アップのダイハツ版 3パワートレイン搭載も美点

ロッキーは全長を4m以下に抑えた5ナンバーサイズのコンパクトSUVだ。売れ行きはトヨタにOEM供給するライズを下まわるが、こちらだけの専用装備としてソフトレザー調シート表皮の設定などがある。

エクステリア

コンパクトながらも前後フェンダーアーチやオーバーフェンダーガーニッシュによりSUVらしい力強さを表現。LEDのシーケンシャルターンランプや前後フォグランプを「PremiumG」系に標準装備。最小回転半径はグレードにより4.9mから。

ダイハツブランドだから、質感を高めた軽自動車からアップサイジングするユーザーも多く、ライズよりも上質な内装が用意される。パワーユニットは、1.2ℓ直列3気筒とそのハイブリッド、4WDに搭載される1.0ℓターボの3種類。1.2ℓの自然吸気エンジンは、動力性能は高くないが運転しやすい。

インストルメントパネル

黒を基調にシルバー加飾を随所に配するなど、質感向上を図っている。9インチスマートフォン連携ディスプレイオーディオはメーカーオプション。マニュアル(ダイヤル式)になる「L」を除き、プッシュ式オートエアコンを標準化する。

少し高回転指向で4000rpmを超えると加速が活発だ。ハイブリッドは日産のe-POWERと同じく、エンジンが発電をし駆動はモーターが行なう。バッテリー容量が小さく、エンジンを停止させて走る時間も短い。それでもモーター駆動だから、アクセル操作に対する反応は機敏だ。

居住性

1.0ℓターボは、アクセルペダルを踏み込んでから加速力が強まるまでに、若干の時間差が生じ、やや設計の古さを感じる。乗り心地は発売当初に比べて改善されたが、路上のデコボコを若干伝えやすい。パワーステアリングは、直進状態に戻ろうとする反力が弱めだ。ボディがコンパクトで最小回転半径も売れ筋グレードは4.9mだから小回りの利きも良い。

うれしい装備

広い荷室には、フロアボードの下に広大な床下収納も用意する。ボードは上段、下段に設置できるほか、写真のように自立させることも可能。
助手席下を有効活用するアンダートレーは、前方に引き出すことで折り畳み傘やスニーカー、取扱説明書などの小物アイテムを収納できる。
トップ&リヤビュー、前後ワイドビューなどの切り替えが可能なパノラマモニターや駐車支援システムなどをセットオプションで設定。
月間販売台数     1524台 (24年9月~25年2月平均値)
現行型発表      19年11月( 一部仕様変更 24年11月)
WLTCモード燃費    28.0㎞/ℓ ※ハイブリッド車 
 

ラゲッジルーム

後席の膝先空間は狭めだが、前席の下に足が収まりやすく、窮屈には感じにくい。ボディサイズの割に快適だ。SUVの実用性とコンパクトカーの扱いやすさを両立させたのが魅力だ。

※本稿は、モーターファン別冊 ニューモデル速報 統括シリーズ Vol.167「2025-2026年 国産&輸入SUVのすべて」の再構成です。

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