2025年10月9日はフェラーリにとって重要な日となる。マラネロでフェラーリ初のEVとなる電動パワートレインが発表される日だからだ。ただし、車両本体の発表は2026年になる(10月9日にどこまで明かされるかは不明)。
関係者の間で「Elettrica(エレトリカ)」と呼ばれているこの新型モデルは、サイズ的にはプロサングエよりも下位に位置するクロスオーバーモデルが予想されている。しかし、詳細はまだ確認されておらず、最新プロトタイプの出現により謎をさらに深めている。

開発車両のカモフラージュが、これまでのハッチバック風からステーションワゴンスタイルに変更されているからだが、これらのパネルは、私たちの目を欺くためだけに配置されているに違いない。
これまでのプロトタイプは、まるでプロサングエとマセラティ・レヴァンテのパーツを混ぜ合わせたようなフランケンシュタインのようなボディを装着しており、最終的な形状を特定することは不可能だった。しかし今回捉えたプロトタイプでは、ブレッドバン風のシルエットが確認され、少なくとも厚いカモフラージュによってその印象を与えている。

「ブレッドバン」とは、ワンオフのフェラーリ250GTベルリネッタSWBにつけられた名前だ。ル・マン24時間レースに出場するために製作されたこの車は、ルーフラインが車体後端まで続く、非常に型破りなボディを特徴としていた。当時のフランスのマスコミは「ラ・カミオネット(小さなバン)」と呼び、英語圏のジャーナリストは「ブレッドバン」と表現している。
プロトタイプを見ると、250 GT SWBと同様に、この電気自動車のプロトタイプは、リヤバンパーまでフラットに続くルーフと、角が丸い四角いリアウィンドウを備えている。しかし、リヤビューを見ると、トリックが明らかになり、クラッディングの下に隠された角度のついたリヤウィンドウが露わになっている。

ブランド初EVの形状とサイズがわかるプロトタイプを見たのはこれが初めてだ。これまでのプロトタイプでは、カモフラージュにより、どれもはるかに曲線美が際立っていた。来月にはパワートレインの公開が予定されているが、フェラーリがどこまで詳細を明かすかは不明だ。しかし、車両本体のティーザー映像も公開してくれるのではないかと期待が高まる。
フェラーリはEVの市場投入に非常に長い時間を要した。同社は当時、最初の電気自動車について2025年に発表すると述べていたが、1ヶ月も経たないうちに発表される予定で、1年後くらいから顧客への納車を開始すると予想されます。
