新基準原付ってどんなバイク？ 今売っているモデルはあるの？｜バイクの法律Q&A

【Q.】新基準原付も125cc以下だけど原付二種とどこが違う？

【A.】最高出力を4kW（5.4PS）以下に制御したバイク

従来、原付一種といえば排気量50cc以下のバイクを意味した（EVの原付バイクは定格出力0.6kW以下）。それが、2025年4月1日から施行された改正道路交通法により、最高出力を4.0kW（5.4PS）以下に制限した排気量125cc以下のバイクを「新基準原付」とし、原付一種のカテゴリーに追加した。これにより、新基準原付の基準を満たしていれば、110ccや125ccのバイクでも、原付免許で運転できるなど50ccバイクと同様の法規が適用されることとなった。

新基準原付が導入された背景には、2025年11月から適用される新排出ガス規制が関連している。新しい基準値への適合が従来の50cc以下のバイクでは難しく、2025年10月末をもって生産終了となってしまうのだ。

そこで、新排出ガス規制に対応可能な110ccや125ccのバイクを使い、前述の通り、最高出力を4.0kW（5.4PS）以下に制御。性能面を50ccバイクと同等とすることで、運転可能な免許や交通ルールなどを原付一種と同じ扱いにするというのが新基準原付だ。

【Q.】新基準原付って今買えるモデルはあるの？

【A.】ホンダのコンセプトモデルの市販化に期待！　

前述の通り、50ccのバイクは、新しい排気ガス規制に対応できず、2025年10月末をもって生産終了となり、新車ではもはや買えなくなる。一方、その代替となる新基準原付だが、2025年10月7日現在、国内の主要メーカーから市販されているモデルはないのが現状だ。

ただし、期待したいのは、ホンダが2025年春のモーターサイクルショーで参考出品した「スーパーカブ110ライト コンセプト」。これは、排気量110cc・空冷単気筒エンジンを搭載する「スーパーカブ110」をベースに、新基準原付へ適合させるためのモディファイを施したものだ。

残念ながら、これも2025年10月7日現在、このモデルの価格や発売時期など発売に関する情報は明らかになっていない。だが、おそらく国内導入される可能性は大きいだろう。50ccのバイクが生産できなくなるタイムリミットの2025年10月末が近づいており、その代わりとなるモデルは必須のはずだからだ。ホンダからの続報に期待したい。

ちなみに、一部の新聞などで、ヤマハも2026年に新基準原付を発売するといった報道があった。しかも、従来、ヤマハは、50ccバイクの生産をホンダに委託していたが、新基準原付は自社生産になるという。この件についても、ヤマハからは正式な発表がないため（同じく2025年10月7日現在）、報道が事実かどうかは不明だが、次世代のヤマハ原付一種が登場することに期待したい。

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新基準原付に関しては、ほかにも、法定速度や２人乗りの可否、ナンバープレートや保険など、同じ125cc以下の原付二種などとは異なる点も多い。それらの詳細については、以下リンクの記事で紹介しているので、ぜひチェックしてみて欲しい。

新基準原付に対応した125ccや110ccの最高速は30km/h。従来の原付二種と比較したメリット・デメリット｜バイクの法律 | Motor-Fan[モーターファン] 自動車関連記事を中心に配信するメディアプラットフォーム

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