「エスプリ アルピーヌ」が演出する、大人のスポーティと上質感
ルノー「キャプチャー」は、ルノー独自のフルハイブリッド「E-TECH」とガソリン車に代わってマイルドハイブリッド仕様が設定された。今回、ピックアップするフルハイブリッドの「E-TECH」は、1.6L直列4気筒NAエンジンに、メインモーターとサブモーターである「HSG(ハイボルテージスターター&ジェネレーター)」の2つのモーターを組み合わせ、それらをつなぐF1由来の電子制御ドッグクラッチマルチモードATが組み合わされている。

ラリーも含めたモータースポーツシーンなどでお馴染みのドッグクラッチは、4速ATとメインモーター用の2速ATが組み合わされている。かみ合う歯形が軸方向に凹凸で全円周にあり、向かい側にある同形状の相手とかみ合う仕組み。一般的なクラッチやシンクロナイザーが不要で、軽量化とコンパクト化に寄与している。

マイナーチェンジを受けたフルハイブリッドは、「ルノー キャプチャー エスプリ アルピーヌ フルハイブリッド E-TECH」の1グレードのみで、価格は454万9000円。
いまや「ルノー スポール(R.S.)」は廃止され、「アルピーヌ」ブランドになったが、キャプチャーや「アルカナ」など向けの「エスプリ アルピーヌ」は、真性スポーツブランドというよりも大人の上質感が漂うスポーティブランドという位置づけになる。メルセデス・ベンツの「AMGライン」やBMWの「Mスポーツ」、アウディの「S line」、あるいはトヨタの「GR SPORT」などのイメージに近いといえるだろう。
19インチホイールと専用内外装が生む、視覚的プレミアム感

この「エスプリ アルピーヌ」には、19インチアルミホイールをはじめ、専用エンブレムがフェンダーガーニッシュに配されている。

トリコロールのオーナメントが目を惹くインテリアもスポーティな仕立てだ。アルピーヌロゴ入りバイオスキン&ファブリックコンビシート、ブルートップステッチ入りシートベルト、ブルーグレーダッシュボードインサート、アルミペダル、TEPレザーステアリングホイール、アルピーヌロゴ入りキッキングプレートなどが標準装備されている。

さらに、運転席には電動調整機構が備わり、前席シートヒーター、自動防眩式フレームレスルームミラーも用意されている。

1.6L NA+モーターが生む、日常域での力強く洗練された加速感
走りは、フルハイブリッドらしいスムーズさが光る。スタートから加速時まで電動モデルらしくモーター駆動が続き、当然ながらマイルドハイブリッドよりもEV度合いは高い。音・振動レベルも若干、フルハイブリッドの方が低く、車両重量はマイルドハイブリッドよりも90kg重いが、重さがフラットライド感に寄与していて、乗り心地も若干上回る印象だ。

1.6L NAエンジンは、69kW(94PS)/148Nmというスペックで特筆すべきものではないものの、36kW(49PS)/205Nmのアシストは、タウンスピードから高速道路の合流時などで力強さ、スムーズさを実感させる。
また、アルカナと同様に、「E-SAVE」モードが追加されたのも朗報。単なる省電力モードではなく、だらだらと続く上り勾配などでモーターアシストが途切れないようにするためのセーブモードになっている。
フィーリング的には、マイナーチェンジ前と大きく変わっていないものの、ドッグクラッチは搭載モデルや個体によっては、遠くからギヤ由来の音がするようなシーンもかつては散見されたが、今回のキャプチャーでは皆無だった。

また、先述したように、とくに街中ではモーター走行の頻度や速度域が高く、スムーズな加速が可能なのだが、フルハイブリッドにはパドルシフトがなく、手元で回生ブレーキのレベルを調整することはできない。
WLTCモード燃費は23.2km/Lで、トヨタ「ヤリスクロス」の30.8km/L(最高値)には及ばないものの、プジョー「2008」の1.5Lディーゼルの20.8km/L、フォルクスワーゲン「T-Cross」の17.0km/Lを上回る。キャプチャーは、プレミアムガソリンになるが、燃費の良さは大きな魅力だろう。
