
Ferrari E-Vortex
公道テストの削減が可能に
テスト用の新施設「フェラーリ E-ヴォルテックス」は、最先端の開発、そして検証試験要件に対応するよう設計された。最高水準の安全基準を満たしながら、精密かつ再現性の高いテストが可能になった。全長1887mのトラックは複数のセクターに分かれており、それぞれがパフォーマンスやドライビングプレジャーなど、特定の検証要件に特化した性格が与えられている。
トラックには傾斜やバンクを備えた2つのワイドコーナー、メインストレート、そして車両の動的挙動を研究するためのハンドリングコーナーが存在。またフェラーリの経験と専門知識をベースに開発された特別な路面素材により、快適性とパフォーマンスの詳細な分析も行えると謳う。
フェラーリはE-ヴォルテックスの完成を受けて、これまで公道で行われていた実走行テストを、段階的にフィオラノの施設内へと移行。これにより、性能の客観的評価を、より高い精度で実施することが可能になる。また、搭載するコンポーネントの異常に関する早期発見も容易になるという。
テストエリアをフィオラノ内に集約することで、周辺地域の交通に対する影響を軽減することも期待されている。また、E-ヴォルテックスを補完する施設として、1000平方メートルの新しいオーバーホールファクトリーも建設。ここでは静的検査や一部の整備作業が行われ、車両のオーバーホール効率がより最適化が期待される。