どのパワートレインも高次元 軽やかな走りは全モデル共通

ピュアEVの開発に際して、専用骨格を用いるものとエンジン車と骨格を共有するものの双方を柔軟に使い分けるのがBMWの戦略。後者にあたるエンジン車にX1、ピュアEVにiX1という名称が与えられたのが、日本では2023年2月に同時発表された両モデル。

エクステリア

躍動感のあるベルトラインや鋭角な線を描くL 字型リヤコンビランプが目を惹く。iX1はリヤに専用エンブレムを備え、「MSport」は、「Mゴや「Mハイグロス・シャドー・ライン」などを纏う。最小回転半径は5.6m。

実際、パワートレインの違いによる見た目の違いはごく小さい点が、まずはこのモデルの特徴と紹介して良いだろう。モデルチェンジのたびにボディサイズが拡大されるのは世界的な傾向だが、このモデルも従来型比で長さが約50㎜、幅が約20㎜拡大されている。それでも全長が4.5m、全幅が1.8mプラスと日本の道路事情でももて余すことがなさそうな大きさに留められたのは大きな美点と言えるだろう。

インストルメントパネル

ドライバーオリエンテッドなBMWらしいデザイン。操作系をセンターコンソールとステアリングに配置。10.7インチセンターディスプレイと10.25インチメーターパネルを連続させた先進的な意匠。iX1は専用のメーター表示になる。

エンジン車のX1の場合、パワートレインはすべてターボ付きの1.5ℓガソリン3気筒と2.0ℓガソリン4気筒、2.0ℓディーゼル4気筒という3種類で、1.5ℓモデルのみがFF仕様で他は4WD仕様という設定。また、iX1にはシングルモーターとツインモーターの2種類が用意され前者がFWD、後者が4WDを設定している。

居住性

4種類の動力機構による加速感はさまざまだが、そんなパワートレインの違いに関わらず、ロール感が少なく総じてキビキビとした身のこなしを示すのは、いかにもこのブランドの作品ということがよくわかる仕上がりとなっている。

うれしい装備

リクライニングが可能な後席背もたれは、体型や好みに応じて着座姿勢を変えられる。角度を立ち気味にすれば、荷物の積載にも融通が利く。
EVのiX1にも床下収納を備え、充電用ケーブルなどが収まるX1はさらに大容量で、洗車用品や工具類、アウトドアグッズなども収納できる。
11kWまで対応する普通充電は、曜日ごとなど出発時刻に合わせた充電予約はもちろん、充電量の目標のほか、エアコンの温度設定などもできる。
月間販売台数    NO DATA
現行型発表     23年2月( グレード追加 24年5月)
WLTCモード燃費   19.5 ㎞/ℓ ※ディーゼル車

 

ラゲッジルーム

多彩なバリエーションで存在感を大きく増した新型でもある。

※本稿は、モーターファン別冊 ニューモデル速報 統括シリーズ Vol.167「2025-2026年 国産&輸入SUVのすべて」の再構成です。

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