「持続可能な社会に向けたヨコハマの挑戦」をテーマに、環境と商品・技術革新の両立を目指す取り組みを紹介
ジャパンモビリティショー2025で同社は、「持続可能な社会に向けたヨコハマの挑戦」をテーマに、環境と商品・技術革新の両立を目指す取り組みを紹介する。
技術展示では、植物原料由来などのエタノールからブタジエンを高効率で生成する技術を紹介。
この研究は、日本ゼオン(株)および国立研究開発法人 産業技術総合研究所と共同で進めており、2026年のベンチ設備稼働を経て、2030年までに社会実装の技術を確立し、2034年の事業化を目指している。
この取り組みは、2021年度に国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「グリーンイノベーション基金事業/CO2等を用いたプラスチック原料製造技術開発」に採択されたふたつの研究開発テーマの内のひとつ。
従来の石油由来原料に依存せず、CO₂削減に貢献するカーボンニュートラル技術であり、再生可能資源の活用によるサーキュラーエコノミー実現にも寄与する。
ブースでは研究成果に加えて、同技術がもたらす循環社会のイメージや生成したブタジエンゴムを展示。
一方、商品展示では高性能の飽くなき追求と同時に、サーキュラーエコノミーをはじめとするサステナブルな取り組みを体現する「ADVAN(アドバン)」、「GEOLANDAR(ジオランダー)」、「ウィンタータイヤ」を紹介。
「ADVAN」では、「全日本スーパーフォーミュラ選手権」に供給しているレーシングタイヤを展示。
走行性能向上を追求しながら再生可能原料・リサイクル原料比率(以下、再生・リサイクル原料比率)46%(※)を達成している。
ブースではこれまでの挑戦の軌跡を紹介するとともに、実際のフォーミュラカーも展示する。
※ドライ・ウェット用タイヤの平均値
また、世界初の水素燃料モータースポーツ「FIA Extreme H World Cup」に供給した「GEOLANDAR X-AT」プロトタイプ仕様は、再生・リサイクル原料比率38%を実現しながら耐久性を向上している。
そして一般市販用タイヤでは、今年9月に発売した乗用車用スタッドレスタイヤ「iceGUARD 8(アイスガード エイト)※1」を紹介。
このタイヤは天然由来の吸水素材「水膜バスター」を新採用し、ヨコハマスタッドレスタイヤ史上最高の氷上性能を実現している。
同ショーでは、「水膜バスター」を配合した新開発のコンパウンド「冬ピタ吸水ゴム」を体感できるツール(※2)なども用意される予定だ。
※1:「アイスガード エイト」は愛称。製品名は「iceGUARD iG80(アイスガード アイジー ハチジュウ)」
※2:イメージ素材で実際の吸水素材とは異なる
さらに現在開発中の商品では、ウルトラハイパフォーマンスタイヤ「ADVAN Sport V107」のコンセプトタイヤを初披露する予定。
このタイヤはウエットグリップ性能や低転がり抵抗性能をさらに高めつつ、軽量化や再生・リサイクル原料比率80%を実現している。
