電気自動車や産業用非常用電源では、安価で大電流を供給できる鉛蓄電池が広く使用されているが、重さ、充放電効率、寿命、環境負荷の観点から、リチウムイオン電池に置き換える需要が高まっている。本製品は、SCiB(20Ah‐HP)セルを搭載した電池パックで、日本産業規格(JIS)の「JIS D5301始動用鉛蓄電池」のうちD23サイズに適合しており、既存の定格電圧24V鉛蓄電池と容易に代替することができる。
また、単体での使用だけでなく、最大2直列6並列(48V、5.76kWh)の接続が可能です。負荷の大きいエンジン始動などの動作にも対応できるため、バスやトラックなどの商用車や、船舶、建設機械、農業機械など、大型の産業機器でも使用が可能。
ヤマハ発動機の電動船「e-Float Terrace」には、2025年10月から開始されるクルーズ体験に本製品の電池パック24個(2直列6並列×2機 48V、11.52kWh)が使用される。電動船「e-Float Terrace」にはヤマハ発動機の電動推進器「HARMO(ハルモ)」が搭載され、横浜・みなとみらい地区を周遊するルートで運航される。都市型観光と環境配慮を両立するこの取り組みは、海上交通の脱炭素化と観光資源の付加価値向上を目指す、ヤマハ発動機の次世代モビリティの電動化推進の一環として行われるものである。

