豊田自動織機は、水素利活用の拡大に向けてFC関連技術を高め、2016年には国内で初めてFCフォークリフトを発売。さらに、2022年には、2020年発売のトヨタ「MIRAI」に搭載された燃料電池セルを用いて、FCシステムを大幅に改良した新型FCフォークリフトを市場投入している。このフォークリフト用FCシステムをベースに、2021年に出力8kWクラス、2023年に出力50kWクラスのFCモジュールをそれぞれ開発し、実用化に向けて実証実験を進めてきている。

今回発売される発電機用8kWFCモジュールは、主要部品のエアコンプレッサーや水素循環ポンプなどを内製している豊田自動織機の強みを活かした最適設計によりコンパクト化が実現されており、小型FC発電機として建設現場や屋外イベントなど様々な利用シーンへの導入が期待されている。

2050年カーボンニュートラルの実現には、水素利活用のさらなる拡大が不可欠とされる。そのためには、水素ステーションなどのインフラ整備とともに、FC製品の普及が求められる。

8kW発電機用FCモジュールの特長

  • 業界最高水準の高効率を実現
  • 発電装置を1パッケージ化したことにより、FC製品メーカーの商品化リードタイムを大幅に短縮
  • 冷却装置取り付けが可能なモデルのラインアップにより、排熱利用に対応
  • 通信機能により稼働情報収集が可能

8kW発電機用FCモジュールの仕様

項目仕様
型式TFCM2-08B
(冷却装置外付け)
TFCM2-08R
(冷却装置内蔵)
性能定格出力 (kW)8.0
電圧 (V)48
外形寸法幅×奥行×高さ (mm)440×650×558440×742×720
質量 (kg)147159
周囲温度 (℃)標準仕様:0~40℃, 氷点下仕様:-20~40℃
供給水素圧力標準仕様:0.6~1.6MPa(abs),
低圧仕様:85~100kPa(G)未満