停車中は可動パネルが前方にスライドしてソーラーパネルの表面積を拡張、最大で年間約3000km相当の電力を太陽光で賄える

「あおぞら エクステンダー」は、日産が開発した電動スライド式のソーラーシステム。ユーザーのEV充電の手間を減らすため、年間最大約3000km相当(※)の走行に必要な電力を太陽光発電で賄うことを目指す。
※日照条件等により走行できる距離は異なる

このコンセプトは、経営計画「Re:Nissan」のふたつめの柱である“革新を通じてお客さまにより魅力的なソリューションを提供する”取り組みを加速させるもの。環境性能と利便性を両立する新たなモビリティの価値を提案し、軽EV市場における日産のリーダーシップをさらに強化する。

今回のプロジェクトは、2021年度の日産社内アイディアコンテストで最優秀賞を受賞した構想をもとに発足。「Ao-Solar」は日本語の「青空(あおぞら)」と「ソーラー」に由来し、太陽光活用を象徴するとともに、開放感や自然との調和を表現している。

3年連続国内EV販売台数No.1(※)の「サクラ」は、日常利用に最適な航続距離と、EVのためガソリンスタンドに行く必要がなく、自宅充電か可能な点などが高く評価されている。
※2022年度~2024年度の3年連続/2025年4月現在、日産調べ

さらに「あおぞら エクステンダー」を搭載することで太陽光発電が可能となり、自動でEVのバッテリーに充電される。日産がサクラの利用方法を分析した結果、買い物や送迎など近距離利用が中心のユーザーが多く、年間約3000km相当の発電量があれば、外部からの充電がほぼ不要となる方が一定数いると見込んでいる。これにより、自宅充電時の手間や充電費用の節約、容量不足によるブレーカー作動、充電忘れなどのストレスが大幅に低減する。また、「あおぞら エクステンダー」は太陽光で発電するため、災害時の電源としても使用可能だ。

走行中は、車体の屋根に搭載されたメインパネルが最大約300Wの電力を生成。停車時には、収納されていた可動パネルが前方にスライドして展開し、ソーラーパネルの表面積が拡張する。これにより、発電能力は合計約500Wに達する。また、展開したソーラーパネルがフロントガラスに照射する太陽光を遮断することで、駐停車時の車室内の温度上昇を抑え、エアコンの消費電力の抑制につながるメリットもある。

ソーラーパネルの格納時はサクラの洗練されたデザインと調和するフォルムにより、空気抵抗を抑えるとともにソーラーパネルの存在を感じさせない自然な外観を実現した。

日産自動車「ジャパンモビリティショー2025」スペシャルサイト
ジャパンモビリティショー2025