20年の歴史を誇る『首都高バトル』の新作発表!

日本最大のゲームの祭典『東京ゲームショウ2025』の2025年9月25日のビジネスデイにて、首都高バトルシリーズを手掛ける「Genki」は、最新作『首都高バトル/TokyoXtremeRacer』のブースを展開し、サプライズ発表を行った。

まずゲームソフト『首都高バトル』の歴史を簡単に振り返りたい。
1990年代に流行したチューニングやカスタム、走り屋カルチャーを背景に誕生したのが、1994年のスーパーファミコン向けソフト『首都高バトル’94 ドリフトキング 土屋圭市&坂東正明』だ。なんと走り屋初心者のプレイヤーが、坂東商会でチューニングをしてもらい、坂東正明氏からのアドバイスを貰い、走り屋の腕を磨いてくというストーリー。さらにドリキンも登場し、彼からもアドバイスがもらえるという内容だった。遊べるクルマとして、実車風の架空モデルの4台が用意されていた。

その後、プレイステーションやドリームキャストなど様々なハード向けのソフトを発売。ゲームもビジュアルやプレイ難易度など総合的に進化を続け、ファンを増やしていった。ただ、2006年夏に発売されたXbox360向け『首都高バトルX』を最後に、ゲーム機向けソフトのシリーズはいったん幕を下ろすことになる。そして、2024年に『首都高バトル』の18年ぶりの復活を宣言。イベント当日の2025年9月25日より最新作『首都高バトル/TokyoXtremeRacer』の完全版が発売されることになった。

気になる対応ハードと登場車種は?
新作となる『首都高バトル/TokyoXtremeRacer』は、シリーズ初のPC版で、PC向けゲームのオンラインプラットフォーム「Steam」で販売されている。PC向けゲームのオンライン販売とした理由を、Genki広報担当者に尋ねたところ、今やゲームのプレイ環境や技術は、PC、モバイル、VRなど幅広いものがある。その中で、PCプラットフォーム「Steam」ならば、世界中のプレイヤーに楽しんでもらえる可能性が高いこと。

そして、システムにある早期アクセス版のシステム(※いわゆる簡易版)からリリースすることが可能なことから、ユーザーからのフィードバックを反映することで、より素晴らしい体験を提供したかったなどの理由を挙げた。

現在発売中のフルリリース版では、全78車種を収録。かなり幅広いクルマで遊ぶことができるのも大きな魅力だ。メーカー別に代表的な車種を紹介すると、ホンダは、シビックタイプR(EK9)やNSXタイプSゼロ(NA2)、S2000タイプV(AP1)などの13車種。

マツダは、ユーノスロードスター(NA8)やRX7タイプRZ(FD3S)、RX-8タイプS(SE3P)などの9車種。三菱自動車は、ランサーGSRエボリューションⅤ(CP9A)やGTOツインターボ(Z16A)などの4車種。スバルは、インプレッサWRX STI(GDB)やBRZ GT(ZC6)などの10車種となっている。

やはり、走り屋定番車が多い日産とトヨタは台数が多い。日産は、S13~S15までのシルビアのターボ車、第2世代となるR32からR34までのスカイラインGT-R、またZ33からRZ34までのフェアレディZや現行型GT-Rなどを含む15車種。そこには、マンガ「湾岸ミッドナイト」の主役である悪魔のZのベースである初代240Zも含まれている。
トヨタは、70と80のスープラ、GRスープラ、チェイサーツアラーV(JZX100)などのハイパワー車だけでなく、峠の走り屋の大定番であるAE86のレビンとトレノなどを含む全18車種を用意。


さらにダイハツやスズキ、レクサスのモデルも含まれる。面白いのが、実際に首都高で遭遇する可能性が高いトヨタのダイナやタウンエースバンなどの働くクルマも含まれること。さらに軽自動車やセダンなどマニア好みの車種も充実しているので、ぜひチェックを……。


また使用する愛車のカスタムが楽しめるのも最新作の魅力だ。実在のエアロパーツ・ホイールメーカー53社54ブランドのパーツを忠実に再現しているというから凄い。
リアルさとプレイしやすさのバランスが◎!

会場でデモ版をプレイしてみたが、首都高を走行しながら、対戦相手を探し、パッシングでバトルが開始するという仕組み。コースを周回する個性豊かな457人のライバルを撃破し、最速の称号を目指す。

勝負を挑んだ相手を抜いて振り切っても勝ちとなるが、首都高バトルには、SPバトルというシステムがある。プレイヤーとコンピューターのそれぞれに精神力のゲージがあり、バトルのストレスで減少。相手のゲージをゼロにすることでも勝てるという格闘ゲーム的要素も盛り込まれているが、その点もバトルとしてのリアルさを感じる。

ただプレイは難しくなく、クルマをぶつけてもOKなので、遊びながら、腕を磨くこともできるのだ。またコースを周回する個性豊かな457人のライバルを撃破し、最速の称号を目指すことになるが、ライバルは全てコンピューターなので、自分のペースで楽しめるのも魅力だ。
海外でも人気の『首都高バトル』……PS5版の開発決定!!
日本だけでなく、海外からの評判も良好。特に北米で売れており、その他の地域では、欧州圏や東南アジア圏での売り上げが伸びているそう。この人気の背景には、外国のクルマ好きが、自宅で日本の自動車文化を愉しめるというのもあるのだろう。実際に、クルマ好きの旅行者には、首都高を走りたい、大黒ふ頭に行きたいという人も多いと聞く。

遊んでみたいと思っても、PC版だとゲーム機よりもハードルが高いと感じる人も少なくないはず。その点もご安心を。なんと東京ゲームショウ2025でのサプライズ発表は、なんとプレイステーション5版の開発決定だったのだ。これから開発がスタートするだけに、発売時期は未定としているが、内容はPC版同等を目指すというから、非常に楽しみだ。

