コスパも良好な高性能サスペンション
ドイツ生まれの高品質サスペンションとして知られるKW。そのテクノロジーを手頃な価格で楽しめるのが『STXA』だ。減衰力の伸びと縮みを独立して制御するKW伝統のツインバルブ機構を踏襲。ツインチューブならではのマイルドな乗り味でありながら、路面にタイヤがしっかり追従。柔らかさの奥にある確かな剛性感を実感できる。
減衰力はリバウンド側のみ16段階で調整できる仕様で、柔らかくすればしなやかに、締め込めばスポーティにと、ドライバーの好みに合わせたフィールに変更できる。ロール量や姿勢変化のスピードも分かりやすく変わるため、エコカーといえども走りの表情を手軽に変えられるのは大きな魅力だ。
ステンレスケースを採用するKWに対し、STはスチールケースを採用することでコストダウンを図ったのもミソ。60系プリウス用では21万円台を実現するが、KWと同じドイツ国内で生産されており、性能への信頼性は揺るがない。
燃費や静粛性に優れるプリウスに、しなやかにして芯がある走りをプラスする『ST XA』。普段使いの快適性を犠牲にせず、上質な走りを味わいたいオーナーにとって、まさに最適解といえる足まわりだ。

対応:60系プリウス(PHEV除く) 価格:21万6700円 ダウン量(mm):Ⓕ20〜40、Ⓡ10〜30 減衰力:16段








路面にタイヤが張り付いて離れないような感覚とでもいえようか。荒れた道でもダンパーがしっかり機能しているのが分かる。上質な走りに圧倒された。
STYLE WAGON(スタイルワゴン) 2025年11月号 No.359より


