MotoGP第20戦マレーシアGPが、10月24日から26日にかけて、マレーシアのセパン・インターナショナル・サーキットで行われ、決勝レースではアレックス・マルケス(ドゥカティ)が優勝した。
アレックス・マルケスがランキング2位を獲得
マレーシアGPは、前戦オーストラリアGPに続き、マルク・マルケス(ドゥカティ)、ホルヘ・マルティン(アプリリア)、マーベリック・ビニャーレス(KTM)が欠場した。
マルク・マルケスはインドネシアGP決勝レースでの転倒で右肩甲骨を負傷し、その後、手術を受けた。10月23日、マルク・マルケスは最終戦まで欠場することが発表されている。
マルティンは日本GPスプリントレースでの転倒により右の鎖骨を骨折し、欠場が続いている。ビニャーレスはドイツGPで負った左肩の脱臼骨折からの回復、リハビリに専念中である。マルク・マルケスの代役はミケーレ・ピロ、マルティンの代役はロレンツォ・サバドーリ、ビニャーレスの代役はポル・エスパルガロが務めた。
土曜日の予選2(Q2)では、フランチェスコ・バニャイア(ドゥカティ)がポールポジションを獲得。2番手はアレックス・マルケス(ドゥカティ)、3番手はフランコ・モルビデリ(ドゥカティ)で、ドゥカティライダーが1列目を占めた。小椋藍(アプリリア)は17番手からのスタートとなった。
土曜日午後のスプリントレースは、バニャイアが優勝した。2位はアレックス・マルケス。3番手でゴールしたのはフェルミン・アルデゲル(ドゥカティ)だったが、タイヤの空気圧違反によりレースタイムに8秒加算のペナルティを受けたため、最終結果はペドロ・アコスタ(KTM)が3位となった。小椋は12位だった。
また、このレースで、アレックス・マルケスがチャンピオンシップのランキング2位を確定させた。アレックス・マルケスは日本GPでチャンピオンを獲得したマルク・マルケスの弟であり、兄弟でチャンピオンシップのワン・ツーを獲得したことになる。

アレックス・マルケスが優勝、バニャイアはリタイアに
日曜日の決勝レースはMoto3クラスから始まったが、サイティングラップで深刻なクラッシュが発生した。このため、Moto3クラスの決勝レースは大幅にスタート時刻が遅れ、周回数も短縮。Moto2クラスのスタートがMotoGPクラスのあとになるなど、スケジュールが変更されている。
MotoGPクラスは予定通り、15時に周回数20周でスタートした。スタート後にトップに立ったのはバニャイアで、2番手にアレックス・マルケス、3番手にアコスタ、4番手にファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)、5番手にフェルミン・アルデゲル(ドゥカティ)が続く。
2周目、アレックス・マルケスが4コーナーでバニャイアをパスしてトップに浮上。2番手となったバニャイアに、アコスタが迫る。バニャイアとアコスタが2番手争いを展開する間に、トップのアレックス・マルケスはその差を広げていった。
後方では、7番手スタートのジョアン・ミル(ホンダ)が追い上げていた。5番手にポジションを上げてクアルタラロの後ろにぴたりとつけ、4番手に浮上するチャンスを窺う。ここ数年、苦戦を続けてきたホンダはシーズン後半戦に入って調子を上げており、ミルは日本GPで3位を獲得している。
10周目、ミルはクアルタラロをかわして4番手に浮上した。このとき、3番手のアコスタとは4秒ほどのギャップがあった。ミルはここからその差を詰め始める。
13周目にはアコスタがついにバニャイアをかわし、2番手にポジションを上げた。残り5周、ミルはバニャイアに2秒差まで迫る。残り3周となったところで、バニャイアがスローダウン。バニャイアはコースサイドをゆっくりと走り、ピットインをしてリタイアとなった。
レース後、ミシュランからの情報によると、バニャイアのリアタイヤがパンクしていたということだ。
バニャイアのリタイアにより、ミルが3番手に浮上。トップのアレックス・マルケス、2番手のアコスタ、3番手のミルというトップ3となった。
アレックス・マルケスは序盤にトップに立って以降、快走を続け、優勝を飾った。今季3勝目である。2位はアコスタが獲得。3位はミルが獲得し、ミルにとっては日本GP以来、今季2度目の表彰台となった。
4位はモルビデリ、5位はクアルタラロが入った。小椋は10位を獲得し、アプリリア勢として最上位だった。
マレーシアGPをもってMotoGPはヨーロッパに戻り、第21戦ポルトガルGPが11月7日から9日にかけて、ポルトガルのアウトドローモ・インターナショナル・アルガルベで行われる。