
FJ60に最新のi-FORCE 3.4L V6ツインターボエンジンを搭載
トヨタがSEMAショー2025で初公開する「ターボ・トレイルクルーザー」は現行タンドラに搭載されるi-FORCE 3.4L V6ツインターボエンジンを搭載し、最高出力389馬力、最大トルク649Nmを発揮。FJ60のオリジナル直列6気筒エンジンの出力をほぼ倍増させている。しかしこの変革は単なるパワーアップではない。現代的なエンジンは静粛性・洗練性・排出ガス低減・燃費向上をもたらし、さらにツインターボチャージャーによる瞬時のターボレスポンスと急峻かつリニアなトルクカーブが、ランドクルーザーにこれまで以上に現代的で街乗り適性が高く、能力に優れた印象を与える。
トヨタモータースポーツガレージチームは、i-FORCE V6エンジンをFJ60純正5速トランスミッションのベルハウジングに接続するため、新設計のエンジンマウントとアダプタープレートを機械加工した。エンジンオイルパンはランドクルーザーのシャーシレイアウトに合わせて再設計され、特注エキゾーストシステムが攻撃的な排気音を生み出す。ターボチャージャー搭載エンジン向けの冷却能力増強のため、既存の取り付け位置に新型熱交換器を装着。エンジン管理システムへの接続にはカスタム配線ハーネスを採用し、純正同等の走行性能が確保された。
パワートレイン以外にも、このクラシックなFJには控えめな1.5インチリフト、35インチタイヤ、フロントシャックルリバースが施され、1986年当時のトヨタ純正カラー「シルバー147」をPPGで再現した時代を反映したカラーリングとグラフィックが施されている。室内では、モダンなJBLステレオシステムがヴィンテージキャビンの体験をさりげなく向上させている。こうしたアップデートは、時代を超えたキャラクターを保ちつつ、過去40年間をガレージに大切に保管され、優雅に経年変化しながらも現代に向けてリフレッシュされたかのような印象を与えている。