ユーザーが「欲しい」と言えば、アキュラの日本導入もアリ!?

東京ビッグサイトの東4ホールに入ってすぐ左手を見ると、ジェット機としては小型ながらひときわ大きな「ホンダジェットエリート2」の実物大インテリアモックアップと、ビッグサイト東展示棟の天井ギリギリまで高くそびえる「サステナブルロケット」が目を引くホンダブース。



そこから歩を進めると、参考出品の超小型モビリティ「マイクロEV」や、プラグイン充電可能なFCV「CR-V e:FCEV」、BEVクーペSUVとして2026年後半に北米で発売予定の「アキュラRSXプロトタイプ」、24年ぶりに復活したスペシャリティクーペ「プレリュード」、そして今冬に日本で発売予定の「CR-V e:HEV」プロトタイプが前列に並んでいる。




そしてブースの奥へと進むと、メインステージには新たなBEVシリーズ「Honda 0」(ホンダゼロ)の3車種、「SUV」と「サルーン」、そして今回が世界初公開の「α」がズラリ勢揃い! さらにその脇を、同じく世界初公開のBEVコンパクトホットハッチ「スーパーワンプロトタイプ」が固めていた。

やがてプレスブリーフィングが始まると、座ったまま体重移動だけで操作可能な着座型モビリティ「UNI-ONE」に乗り、思わず「難しいな」とつぶやきながらも三部敏宏社長がゆっくりと降りて登壇する。
やがてスピーチを始めると、いずれも日本初公開となる「Honda 0」シリーズを、「私たちが原点に立ち返り、ゼロベースでお届けする次世代BEV」として紹介。
「サルーン」を低全高でスポーティなスタイルと外観からは想像できないほどの広い室内空間を併せ持つフラッグシップモデル、「SUV」をシリーズ第一弾として発売予定の中型SUVと説明した後、世界初公開となる「α」のコンセプトムービーを上映した。

その後三部社長は思わず「SUV」と「α」を見間違うも、これは「洗練されたデザインとSUVらしい力強さを表現した独創的なプロポーション」と、「低全高なスタイルとロードクリアランスを両立し、薄型のキャビンでありながら広々とした室内空間」が、両車とも遜色ないことの表れといえよう。
そんな「α」は、2027年より日本やインドを中心にグローバルで販売。また日本には「α」を含む「0」シリーズ3車種とも、2027年度中にデリバリー開始する計画を明らかにした。
続いて紹介したのは、三部社長自ら「非常に格好良いデザイン」と胸を張る「アキュラRSX」。「北米向けのモデルなので、皆さんが『欲しい』と言えば、国内にも投入を考えたいと思っています。ぜひ感想をお聞かせ下さい」と、ユーザーからのラブコールを自ら促すかのような異例の発言もあり、会場がにわかにざわついた。
これは日米の貿易不均衡を謳うアメリカのトランプ政権を意識したものとも考えられるが、ともあれアキュラRSXが日本にも導入されるのであれば、ホンダファンも大歓迎ではないだろうか。

終盤では世界初公開の「スーパーワンプロトタイプ」を「BEVならではの圧倒的な加速だけではなく、エンジン車で慣れ親しんだ運転を楽しめる新しい車」として訴求。2026 年より日本を皮切りにアジアやイギリスなど小型BEVニーズの高い地域に展開していく計画も明らかにした。
そして、2025年9月に発売した新型6代目「プレリュード」について、「私が社長に就任した当初、『今のホンダを象徴する粋なクルマが欲しい』と、強いこだわりを持って開発に踏み切りました」という誕生秘話を披露。
さらに「もちろん今の私の愛車でもあり、とても気に入っています。社長の私が自ら買って乗っているということですので、ホンダ渾身のモデルと思っていただいてい構いません。自信を持ってお勧めします」と続き、言葉通り自信に満ちた表情を見せた。
そんな驚きに溢れるホンダブースの最新モデルたちを、ぜひその目でチェックしてほしい。
