いすゞ自動車株式会社 代表取締役社長COOの南真介氏(左)、UDトラックス株式会社 代表取締役社長CEOの伊藤公一氏

2025年10月29日、「ジャパンモビリティショー2025」のプレスデー、いすゞ自動車とUDトラックスから成るいすゞグループのブースにおいて、いすゞ自動車株式会社 代表取締役社長COOの南真介氏およびUDトラックス株式会社 代表取締役社長CEOの伊藤公一氏による、物流の危機と未来に向けた取り組みをテーマにした共同スピーチが行なわれた。

いすゞ コンセプトトラック「VCCC(Vertical Core Cycle Concept)」

両氏は、EC市場の拡大により輸送需要が増え続けるなか、国土交通省が2030年に輸送力が34%不足すると予測している現状を紹介し、人手不足や長時間の荷待ちなど、幹線輸送とラストワンマイルの双方で深刻な課題が生じていると指摘。その解決策として、自動運転とコネクテッド技術を挙げる。いすゞは2027年度以降の自動運転実用化を目指し、北海道に新たなテストコースの稼働準備を進めているという。また、商用車情報基盤「GATEX」のコネクテッド技術を活用することで、車両の予防整備や積載効率の向上などにつなげていく考えだ。

いすゞ 大型トラック 新型「ギガ」

南氏は「商用モビリティソリューションカンパニーとして課題解決に挑みます」と語り、伊藤氏は「多様なパートナーと共創し、物流の未来を実現していきます」とスピーチを締めくくった。

自動運転機能を搭載した いすゞ「エルガEV」

この会場で初公開となる、荷物の積み替えを不要にし、配送困難地域への対応や、貨物と人を同時に運ぶといった新しい輸送の形を提案する、縦型フレームを採用したいすゞのコンセプトトラック「VCCC(Vertical Core Cycle Concept)」や、約10年ぶりのエクステリア刷新となる大型トラックの新型「ギガ」、自動運転機能を搭載した「エルガEV」、そしてUDトラックスのユーロ6に対応した新興国向け大型トラック「Quester(クエスター)」、といった展示車両群は、いすゞグループによる様々な課題解決策の具現化と位置付けられていると言っていいだろう。

いすゞ エルフEV塵芥車
いすゞ 1トン積みピックアップトラック D-MAX
軽油はもちろん、天然ガス、水素、バイオ燃料、合成燃料などのCN燃料に対応可能な、いすゞ マルチフューエルエンジン
UDトラックス ユーロ6に対応した新興国向け大型トラック「Quester(クエスター)」(車両はトレーラーヘッド)
UDトラックス 大型トラック Quon GW 6×4 (車両はトレーラーヘッド)