JAXAが研究を進める有人与圧ローバーは、月面における中長期探査を可能とする次世代探査機であり、2030年代前半における月面探査ミッションへの投入が目指されている。
本LiDAR検討では、月面における長期運用を可能とする堅牢なセンシングシステムが目指されており、自律走行に必要となる広い視野角と高い分解能に加え、10年間に亘る長期ミッションや月面特有の昼夜の温度差(300℃程度)・放射線・真空という厳しい環境下での安定動作などの課題がある。なかでも放射線による検知性能の劣化がLiDARにおける最大の課題であり、本研究開発契約において、JAXAと共同で耐放射線性能に優れたLiDARの概念設計が行われる。
